来月1日からのかん水作業開始を決めた干ばつ対策会議 =市役所3階会議室

来月1日からかん水作業 サトウキビに実施

 梅雨明け以降、宮古島地方で少雨傾向が続いていることを受け、市干ばつ対策会議(会長=砂川朗市農林水産部長)が29日、市役所で行われ、8月1日から大型トラックによるサトウキビへのかん水作業を実施することを決めた。かん水費用のうち1台当たり2200円を市が補助する。かんがい施設がない一部地域では葉にロール現象が起きるなど影響が出ているという。
 干ばつ対策会議には市や県、JA、農業共済組合、製糖工場、土地改良区、トラック組合、気象台などが参加。砂川会長は「農作物の生育にはどうしても水が必要。しっかりとした対策を行い宮古島市の農産物を守っていける体制づくりをしていきたい」と協力を呼び掛けた。
 かん水作業は宮古地区トラック事業協同組合が実施。費用は大型トラック1台当たり4200円で内訳は補助金2200円、農家負担金2000円。Ⅲ型給水施設を使った場合の水代は市が負担する。農家負担金は原料員へ支払う。かん水量は1農家20㌃(6台)を1巡とし、2巡目以降は降水量に基づいて判断する。新植夏植用種苗、春植、株出、夏植の順にかん水する。1日のかん水作業台数12台まで。作業期間は8月中としているが、降雨の状況を見ながら1週間ごとに検討していく。
 気象台によると梅雨明け以降の宮古島地方は高気圧に覆われて晴れの日が多く、降水量の少ない状態が続いている。6月20日~7月27日の降水量は平良下里が37・5㍉(平年値167・9㍉、平年比22%)、下地島21・5㍉(同137・4㍉、16%)鏡原56・0㍉(同165・5㍉、34%)、城辺114・5㍉(同158・6㍉、72%)、多良間仲筋70・0㍉(同150・0㍉、47%)。
 向こう1週間は台風5号や湿った空気の影響で曇りや雨が予想され、降水量は平年より多いと見込まれている。また沖縄地方の1カ月予報(7月30日~8月29日)によると、降水量は「多い」40%、「少ない」「平年並」がともに30%でほぼ平年並の見込み。

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