誤射問題を受け、謝罪する一條正浩本部長
=那覇市の那覇港湾合同庁舎
「武器扱う危機感欠如」 巡視船誤射問題で第十一管区本部長が謝罪
【那覇支局】19日に発生した伊良部池間添の長山港で発生した巡視船「しもじ」の機関砲の実弾8発が誤射された問題で27日、第十一管区海上保安本部の一條正浩本部長は那覇市の那覇港湾合同庁舎で行われた定例の記者会見で「伊良部島島民はもとより、宮古島市民、沖縄県民、観光客の皆様に不安と心配をおかけしたことを心より深くお詫び申し上げます」と述べ、陳謝した。
一條本部長は緊急の再発防止策として、海上保安部長らによる取り扱いルールの完全徹底、全管区海上保安本部の武器担当者によるマニュアル類の内容、機関砲の構造及び操作に係わる研修の実施を行うとし、今後は訓練前における実弾の確認、相互の意識共有などを順守、徹底することで「全身全霊で再発防止に取り組む」とした。その上で、「私たちは武器を扱う部署である。ひとつ間違えると大惨事を招く凶器になる。今回は凶器になるという危機意識が欠如していた。二度とあってはならないと考えている。今回の件で県民の信頼を大きく失墜させたと考えている。再発防止策としてチェックリストを導入し、定期的な点検を実施していく」と話した。
また、宮古島海上保安部は他地域よりも厳しい独自のチェックリストを導入し、早期の再開を目指すとした。今後も調査を続け、再発防止策の取りまとめを進め、中間報告を行うとしている。