伊波氏「経済振興に観光回復」　決意新た

　【那覇支局】10日に投開票が行われた第26回参議院選挙で２度目の当選を果たした伊波洋一氏（70）が一夜明けた11日、宮古新報などの宮古、八重山のメディアのインタビューに答えた。コロナ対策や県経済の復興、離島振興や陸自配備などの先島諸島の課題の認識や普天間基地の辺野古移設などの諸課題の解決に向けた２期目の意気込みを熱く語った。質問は全部で８項目。
―当選の感想。
　コロナ禍で前回のような組織的な運動ができなかったが、各支部で、チラシ配布や街宣活動に取り組めたことが最終盤の追い込みにつながった。全県で県民の民意を示すために取り組んださまざまなことが票差に現れた。
―全県選挙で当選した意義。　沖縄を代表する参院議員として、国政の場で発言する。沖縄の声として、県民と国をつなぎ、県民の要望を国にぶつけていきたい。離島にも足を運び、離島の課題にも取り組んでいきたい。
―離島振興について。
　農業、畜産、水産業に従事する地域の就業者の維持や生計が成り立つような産業の構造を考え、加工施設の設置などを具体的に検討していきたい。
―コロナ対策と県経済の復興について。
　ＰＣＲ検査の拡充、出発空港での無料ＰＣＲ検査の実施など感染予防対策の継続を図る。経済の復興には観光経済の回復が大事で、観光客数の回復が大切であり、早急に取り組む。
―先島への陸自配備と尖閣諸島問題。
　攻撃対象を増やすだけで、陸自配備は何の利もない。住民を戦争に巻き込む恐れがある。尖閣問題は安全操業ができる環境が求められており、領土問題ではない。話し合いで解決するべき。
―普天間飛行場の辺野古移設について。
　名護市の大浦湾には軟弱地盤が広汎に存在し、工事ができない部分があり、安全性が担保されていないので、辺野古移設は断念させたい。
―参院選結果と秋の知事選への認識について。
　９月の知事選につなげるように計画していた。勝利したことで知事選につなげられて大変良かった。我々の体制も県知事選に移行していく。
―今後の意気込みについて。　日米合意や安全基準の違反を止め、解決させることが主要な課題で、福祉や医療問題に取り組んでいく。県民に丁寧に説明することを心掛けていきたい。