当確後、玉城知事(手前右)や支援者とカチャーシーを舞う伊波さん(同左) =11日午前零時過ぎ、教育福祉会館

伊波さん「沖縄を軍事化させない」

 【那覇支局】午前零時過ぎに当確情報がテレビ中継で流れると、伊波洋一さん(70)や玉城デニー知事は喜びを爆発させた。伊波さんは「今回は政府が乗り込んできて、辺野古容認を押し付けた。県民の民意を潰そうとする力の中での選挙だったが勝利した。沖縄の辺野古移設ノーを示す民意の勝利だ」と強調。「沖縄を軍事化させようとする政府の意図をくじく。沖縄は日米政府の駒ではない」と力を込め、支持者の拍手と歓声に包まれた。
 「新型コロナ対策を行いながら観光客を迎え入れる。世界自然・文化遺産、青い海と空、サンゴ礁を見に世界の人々が沖縄にやってくる。(自然は)壊させない」と訴え、「観光経済の回復を玉城デニー知事とタッグを組んでやっていく」と胸を張った。
 自公候補の応援に入った岸田文雄首相について「(国会の)外交防衛委員会で議論した。聞く耳を持った岸田総理に沖縄の声を聞けと声を大にして訴える」と宣言。県民の民意を日米政府に認めさせ「政府に辺野古(移設)を断念させる。普天間は返還させる」と述べ、歓声に包まれた。「日本の国土を戦場にする安全保障はあるのかと委員会で問い続けている。沖縄を戦争に巻き込ませないように取り組む」と宣言した。
 玉城デニー知事は参院選が知事選に与える影響を問われ「争点は似てくる」と指摘。県民生活を立て直し、観光振興と新型コロナウイルス対策を同時に進めると強調。医療や介護・保育の現場と意思疎通を図るとした。
 米軍普天間飛行場の辺野古移設の反対を明言し「参院選では(辺野古移設を)伊波さんも相手さんも主張した。伊波さんの訴えた内容を県政バージョンにして公約とし選挙で訴えたい」と話した。

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