参院選沖縄地区 両候補打ち上げ式
【那覇支局】参議院選挙の活動最終日となった9日、候補者の伊波洋一氏、古謝玄太氏の両陣営はそれぞれ打ち上げ式を那覇市内で行った。県内各地で最後の訴えを行った両氏は駆け付けた支持者らとともに公示から18日間の選挙活動の手応えを確かめ合った。候補者、選対本部、後援会の関係者が一堂に会し、最後までの団結を呼びかけ、参加者全員で勝利に向けて、「ガンバロウ」を三唱して気勢を上げた。
■伊波陣営
伊波洋一陣営の打ち上げ式は、午後6時から那覇市泉崎の県民広場で行われ、玉城デニー県知事や赤嶺政賢衆院議員、城間幹子那覇市長らが応援に訪れた。玉城知事らは沿道の聴衆に伊波氏の国政などでの実績を訴え、「再び沖縄を戦場にしない。最後まで一票一票を積み重ね伊波氏に勝利を」と支持を求めた。
県民広場前の交差点付近には伊波氏の旗などを持った支持者らが大勢詰めかけ、伊波氏らに向け熱心に賛同の声をあげた。
玉城知事は「選挙は数。皆さんは一票を持っているが、自身が持つ携帯電話には伊波さんを支援してくれる人が登録されているはず。友人20人に電話をかけ、伊波氏が必ず勝利できるよう投票を呼び掛けてほしい」と演説した。
城間市長は8日に亡くなった安倍晋三元首相に哀悼の意を表したうえで「平和であるはずの日本で蛮行が行われた。沖縄を平和の懸け橋にする第一歩が皆さんの投票。輪を広げて伊波氏に平和を託すため、勝利を勝ちとろう」と述べた。
赤嶺氏は「伊芸地区の民家で米軍のものと見られる銃弾が見つかったが日米地位協定の前に有耶無耶となった。絶対に許せない」と基地政策を批判し、「投票箱が閉まるまで頑張ろう」と話した。
最後は玉城健一郎県議が音頭を取り「ガンバロウ」三唱を行い、投票日に向け結束を誓った。
■古謝陣営
古謝玄太候補の応援には自民党や公明党の関係者が参加。順番にマイクを握り聴衆に支持を求めた。
自民党の茂木敏充幹事長は「故・安倍元総理から『参院選沖縄選挙区の勝利が大切だ。頑張ろう』と言葉を頂いた」と振り返った。安倍元総理銃撃事件は「民主主義の根幹である選挙中の卑劣なテロ行為だ。絶対に許せない。強い憤りを感じる」と非難。「我々は決して暴力に屈することは無いという強い思いで、最後まで戦っていきたい」と力を込め、古謝候補への支持を訴えた。
古謝候補について、茂木幹事長は「復帰50年を迎え、次の10年、20年を見据え新しい沖縄をつくる原動力にふさわしい」と評価。沖縄選挙区は「自民党にとって最重点区。皆さんの力で勝たせてほしい。沖縄に心を砕いてきた安倍元総理に良い結果を報告したい」と訴えた。
選対本部長の中川京貴県連会長は「安倍元総理の遺志を受け継ぎ、古謝玄太を参院に送ろう。経験と実績がある。県民と国民のために働ける。結果を残せる」と強調。
西銘恒三郎沖縄担当相は「復帰50年を迎え、沖縄が新たな時代に向かう中、古謝玄太ほどふさわしい候補はいない」、公明党の金城泰邦沖縄方面本部幹事長は「沖縄の新しい時代をリードしていく38歳の古謝玄太候補に託してほしい」と述べ、支持を求めた。
國場幸之助衆院議員は「沖縄は全国から注目されており負けられない。沖縄の課題(解決)には古謝候補が必要」と太鼓判を押した。