宮古政界関係者〝衝撃〟 安倍氏銃撃死亡
安倍晋三元首相が銃撃され亡くなった8日の事件は、宮古政界にも大きな衝撃を与えた。参院選の最終盤にあって宮古の選挙関係者も「遊説中の銃撃で心肺停止」の速報があった同日午後から運動を自粛した。安倍氏は首相就任中の2013年7月、現職の総理として初めて航空自衛隊宮古島分屯基地を訪れて隊員らを激励するとともに、参院選の応援を行った。宮古新報の取材に対し政界からは「大きな衝撃。大変ショックだ」と驚きの声とともに、「ご冥福をお祈りする」との声が相次いだ。
座喜味一幸市長は事件について「大変、残念な事件。安全・安心な民主国家にあっていかなる暴力もあってはならず、強く批判する」と述べるとともに、訃報に対し「安倍氏は実績もある政治家。冥福を祈りたい」と述べた。
宮古の選挙で長年にわたって保守系の後援会長などを務めている下地義治氏は、「事件はショックでびっくりしている。参院選もあるが、きょうは選対の動きも止めた。この日本でこのような事件があるかと衝撃だ」と憤りを示し、昭恵夫人がトライアスロンで宮古島に来島したことを振り返り「お悔やみを申し上げたい」と語った。
宮古島市区選出の下地康教県議は「事件にびっくりした。テロによって言論を抑圧する行動は非難されるべきだ」、国仲昌二県議は「許しがたい事件。暴力で言論の自由を奪うことは民主主義の根幹にかかわる」とそれぞれ事件を批判し、亡くなった安倍氏に哀悼の意を捧げた。
市議会の上地廣敏議長は、「総理大臣を歴代最長の在任期間務められ、日本の発展に尽力された方。退かれても国会議員として、指導的立場で活躍されるものと思っていた。日本にとって大きな柱が失われた」と肩を落とした。
この上で上地氏は「平和な世の中でこういった事件が起きるのかと愕然とし、民主主義が崩壊してしまうのではと思う。投票日を目前に控えた選挙活動の中でこういったことは絶対にあってはならない」と述べた。
長崎富夫副議長は「ずっとテレビを見ながら何とか命だけは助からないかと願っていた。大変残念な事件。事情はどうであれ暴力に訴えてはいけない。暴力は何も解決しない」と語った。
前議長の山里雅彦氏は「今の日本では考えられないし、受け入れがたい出来事。今はただ安倍元総理のご冥福をお祈りしたい」とコメントした。