宮古島警察署員などが海浜パトロールを行った =下地与那覇の前浜ビーチ

宮古島警察署 相次ぐ水難事故に警鐘鳴らす

 宮古島警察署(仲宗根宗信署長)は8日、下地与那覇の前浜ビーチで、ことし既に2人の死亡者が出るなど市で相次ぐ水難事故に警鐘を鳴らすため、関係各機関と協力し海浜パトロールを行った。時折スコールのような雨が降る荒れた天気だったため観光客の姿は少なかったが、市や宮古島海上保安部、宮古島市消防本部の職員らと共に、同ビーチでマリンレジャーなどを営む事業者らにチラシなどを配り、水難事故防止への協力を呼び掛けた。
 パトロールは宮古島署が関係各機関に呼び掛けて実施した。同署署員は宮古島市でことし2件の水難事故が発生していることなどを挙げ、「梅雨が終わり本格的な観光シーズンが始まる前に、安心安全なマリンレジャーを呼び掛けるため」と意図を説明。パトロール中、関係者同士で情報交換を行う姿も見られた。
 署員らは「みんなで防ごう、水難事故!」と題したチラシを配布し、同署管内では交通事故より多くの水難死亡が発生していることを周知。特にシュノーケリング中の死亡事故が多く、昨年は7件発生したという。
 マリンレジャーを安全に楽しむために▽風向きや潮流によって事故に遭う危険がある場所を利用しない▽複数での利用に努めお互いに目を離さない▽過労や睡眠不足、飲酒した状態で利用しない▽ライフジャケットなどを必ず着用する▽器具の正しい使用方法を習得し、使用前には点検整備する▽危険生物への知識や被害時の応急処置要領を習得する―よう注意喚起した。
 前浜で観光業に従事する女性は「お客さんにライフジャケットを着させずにシュノーケリングをさせる業者もいると聞いている。とても危険なので厳しく取り締まってほしい」と話した。
 利用客にウエイクボードの使用法を教えていたマリンレジャー業の男性は「命にかかわる仕事。必ずライフジャケットを着けてもらい、正しい操作方法を説明してから遊んでもらっている。これからも安心安全を心掛けたい」と述べた。

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