枯死した枝すべてを剪定した「雨乞座のデイゴ」 =下地字来間

雨乞座デイゴ 枯死した枝を剪定

 市教育員会はこのほど、市指定天然記念物の来間島「雨乞座のデイゴ」の病気などによって枯死した枝を剪定した。残った幹も部分的に枯死しているが、木が生存している限り文化財の指定は継続する。同デイゴは枯死した枝が折れて落下し危険な状況だった。
 診断した樹木医によると、枯死は病原菌のフザリウム菌の進行による軟腐症状が主な原因としている。市教委生涯学習振興課は5月27日、来間部落会の了解を得て剪定を行った。枯死して落下の恐れがあるため枝はすべて剪定された。残った幹は一部が生存しており、時間はかかるが回復の可能性もあるという。
 同振興課は「大半は枯死しているが一部は生存している。木が生きているうちは文化財を解除する理由はない。指定は続けていく」と話している。
 雨乞座は来間島の伝統行事「ヤーマス御願」で3兄弟のブナカ(祭祀集団)が集まって豊年と繁栄を願って祝宴を行う場所。以前、デイゴは3本あったが現在残っているのは1本のみ。
 5月12日には枯死した枝が落下したため、市教委では近づかないよう注意を呼び掛けていた。

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