4月に開園した市42カ所目の認定保育施設(資料写真)

宮古島市 初の待機児童ゼロ達成

 宮古島市は2022年度、4月1日時点の保育施設の待機児童ゼロ人を初めて達成したことが26日までに分かった。子どもの数が減少し続けていることも一因だが、市が取り組んできた認可保育施設の増加や保育士の確保が功を奏した。認可施設は今年新たに1つ開園したことで42園となり、市は十分な数が確保できたとしている。保育士の確保は今後も推進する必要があるとしており、資格試験対策を行う事業者を公募するなどの事業を行っている。
 22年度の入園募集は21年10月から始まり、2062人の申し込みがあった。4月1日までに2047人の入園が決定。15人が未定のままだが、兄弟が通っているなどの理由で特定の園のみを希望していることが原因のため、待機児童に該当しないという。年度開始時点の待機児童数は20年度9人、21年度2人と減少していたが、22年度で初めてのゼロ人を達成した。
 市は子どもの受け入れ先を確保するため、運営費を国や自治体の補助金を給付することができる認可施設の増加に取り組んできた。今年4月、平良西里にこども園が開園したため、認可園は42、受け入れ可能な園児数は最大で2377人となった。十分な数の施設が確保できたとして、当面は施設数を増やさない方針。旧砂川中跡地に23年4月開園を目指し工事を進めている園があるが、市立砂川保育所を引き継ぐ形のため、総数に変動はない。
 認可保育施設には、例えば0歳児の場合子ども3人に1人などの国が定める保育士配置基準がある。市は園児へのゆとりある対応や職員の働きやすい環境づくりのため、基準以上の保育士を確保するための取り組みを今後も推進する。
 市は現在、保育士資格取得を目指す市民に対し、試験対策の集中講座を開設する事業者を公募している。参加申し込みと企画提案締め切りは31日。6月上旬に審査会を開き事業者を決定する予定。予算上限額は596万円で、委託期間は23年3月24日まで。同様の業務を2年以上実施しているなどの条件がある。
 保育士試験は例年2回実施されており、今回の公募は22年10月と23年4月の対策が対象。市はそれぞれ30人以上の受講者を想定している。問い合わせは市福祉部子ども未来課(79・7825)まで。

関連記事一覧