ガイドライン案などについて話し合う連絡会の参加者たち =JTAドーム宮古島会議室

海の安全、自然保護 サスティナブルツーリズム連絡会発足

 宮古島サスティナブルツーリズム連絡会が19日発足した。観光関連団体をはじめ行政や警察、海上保安部など関係者が参加。安全安心の向上、自然環境と観光の両立実現を目的に海洋レジャーや自然保護、地域への配慮などで観光行動における基本指針となるガイドラインの策定、その周知や運用促進などに取り組んでいく。19日、JTAドーム宮古島で初会合が行われ、会の設立やガイドライン案の確認、意見交換などが行われた。

 ガイドラインは宮古島の貴重な宝である自然や文化、そこに暮らす人々の生活を守り、次の世代につないでいくため島の持続可能な利用による地域活性化を進める仕組み、サスティナブルツーリズムの推進を目的としている。来月にもマリン事業者の説明会を開き、市民の意見も聞きながら今年秋の策定を目指している。
 ガイドライン案では宮古島を訪れる「観光客のアクション」として自然保護のためサンゴに触らない、海で餌付けを行わない、動植物を採取しない、海の安全ではライフジャケットの着用、地域への配慮では地下水保全や神聖な場所への立入禁止などを求めている。
 マリン事業者向けには自然への負荷を少なくするよう配慮した事業運営、地域住民や漁業者、農家の生活や仕事に支障のない配慮や意見交換の場の設置、ガイド1人当たりの担当人数、浮具の装着などが盛り込まれている。
 この他、ホテルやレンタカー、タクシー、土産店など観光事業者向けのガイドラインでも自然への負荷低減や観光客向けルールの案内、CO2の削減、地産地消の推奨、ゴミの除去活動などを求めている。
 参加者から共同漁業権を設定された海域に入るボートや水上バイクなどが目立つとして「漁師が潜っているので危険だ。なぜ入ってはいけないか周知する場が必要」との意見があった。またガイドラインの周知、どう順守させていくかなど課題も上がっていた。

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