宮古島環境クラブ主催の懇親会
宮古環境クラブ「溜枡」不要を訴え
宮古島環境クラブ(下地邦輝会長)は14日、働く女性の家ゆいみなぁで宮古島市民と懇親会を開き、市で浄化槽の処理水放流先として設置が義務付けられている「溜枡(ためます・汲み取り槽)」が機能しておらず不必要だと訴えた。
家庭や事業所の浄化槽で処理された水は、川や海、公共下水路といった公共用水域に放流されることになっているが、川のない宮古島では、海以外に処理水の放流先がない問題がある。
そのため、約40年前から処理水の放流先として「溜枡」の設置が義務付けられているが、実際には水の汲み取りは行われておらず、溜桝の底に穴を開けて地下に浸透させているという。
下地会長は「溜枡設置には高額の費用がかかる。無駄な装置の義務付けがどうしてこんなに長い間放置されてきたのか大きな問題で、改善が急がれる」と強く訴えた。市には合併処理浄化槽が設置されていない古い家もあるが、溜枡の設置に費用がかかることが普及の妨げとなっている可能性を指摘する人もいた。
下地会長は▽放流水を道路側溝につなぐ▽溜枡を簡易で安価な装置(地下浸透トレンチ)に変更する▽市民への啓発強化―などの解決策を提案した。