緊急着陸した4機の米軍ヘリコプター =10日、宮古空港(提供・宮古島市)

米軍ヘリ4機、給油目的で緊急着陸 宮古空港

 普天間飛行場(宜野湾市)所属の米軍ヘリコプター4機が10日、給油のため宮古空港に緊急着陸した。海兵隊が使用する大型輸送ヘリ「CH53」で、フィリピンから普天間基地に帰還する際、想定外の強風で燃料を消費したための措置という。民間機の運行に影響はなかった。座喜味一幸市長は11日、市役所で報道陣の取材に応じ、緊急的な給油利用はやむを得ないとの認識を示しつつ、飛行計画に万全を期すよう米側へ申し入れる意向を示した。

 4機は10日午後4時30分ごろ、宮古空港に相次いで着陸。空港管理事務所によると、午後3時45分と4時27分の2回、それぞれ2機ずつの着陸要請があったという。給油を終えたヘリは同日5時50分ごろ離陸し、7時9分ごろ無事普天間飛行場に帰投した。米軍機の飛来による民間機への影響はなかった
 沖縄防衛局によると、米側は、フィリピンから普天間への帰還中、予測より強い風に見舞われて燃料を消費しすぎたため、給油を目的に要請したと説明しているという。防衛局は米側に速やかな離陸について申し入れをしたとしている。
 同局によると米軍機の宮古空港利用は、2014年5月18日に、嘉手納飛行場所属のHH60ヘリ3機が、周辺の悪天候のため着陸して以来のことという。
 座喜味市長は逐次メールで報告を受け、同日夕方には担当職員から直接詳細な説明を受けたという。市長は11日、市役所で報道陣の取材に応じ、入念な飛行計画を立てるよう米側に申し入れる意向を示した。
 給油目的の着陸だったことについて市長は「緊急的な空港利用であり、やむを得ない部分もある」としつつ「市民の生活不安はつきまとう。基本的には飛行計画が甘かったことが原因と思っており、米側に対してフライト計画に万全を期すよう沖縄防衛局を通して申し入れをしたい」と述べた。
 また「万が一に備えた消防体制などの対応を取り、空港に落下物がないかの点検など空港の運営には問題ないか確認した。民間機の運行にも大きな影響はなかった」と説明した。

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