(左から)砂川会長、小須田選手、山本選手、前川選手、又吉選手。選手らはそろって練習に打ち込んだ =市陸上競技場

東京パラ陸上 山本選手ら宮古島で合宿

 東京パラリンピック走り幅跳びの出場選手で、義足の陸上選手として日本初のメダルを獲得した山本篤選手(新日本住設)とチームメイト4人らが宮古島で合宿を行い、市陸上競技場での練習を報道陣に公開した。山本選手らは宮古島市スポーツ協会(砂川恵助会長)から黒糖が寄贈された。

 合宿を行ったのは山本選手のほか、小須田潤太選手(オープンハウス)、前川楓選手(新日本住設)、又吉唐十選手(ZDCアスリート倶楽部)の4人。くわえて市内在住のパラアスリート新崎祥太選手も参加した。小須田選手と前川選手は東京パラリンピックに出場した。
 山本選手は1982年静岡県掛川市生まれ。高校2年生時に起こしたバイク事故で左足の大腿部を切断。義肢装具士になるための専門学校で競技用義足に出会い、陸上を始める。08年北京パラリンピック走り幅跳びで義足の陸上選手として日本初となる銀メダルを獲得。北京以降は3大会連続パラリンピックに出場し、16年5月に当時の世界記録を更新するなど、トップアスリートとして知られる。
 宮古島は初めての訪問。石垣島での合宿が多かったが、チームメイトの提案で実現したという。宮古島の印象を山本選手は「環境がいい。温暖だが日陰は涼しく練習しやすい」と話す。
 山本選手らは競技用義足を身に着け、タイムを計測しながら力強い走りを繰り返し練習に打ち込んだ。
 また市スポーツ協会から黒糖の寄贈を受け、練習中の栄養補給に役立てた。同協会の砂川会長は「一流のアスリートが宮古島を選んで頂き光栄」と挨拶した。
 山本選手は子どもらに向け「好きな競技に打ち込んでほしい。実のある練習を重ねる事が大事。いろんななことにチャレンジを」と呼び掛けた。

力強く走り、練習に打ち込む山本選手

関連記事一覧