自然環境調査で公募 八重干瀬・周辺地域

 宮古島市は現在、八重干瀬及び周辺地域の自然環境調査業務に係る事業者を公募型プロポーザルで募集している。国立公園などの指定を目指し同地域の保全活用に取り組むもので、市の担当者は事業を通して、市民の郷土愛育成などの効果が期待されるとしている。

 国立公園に指定されるためには、景観の美しさや希少性が国を代表する傑出したものであることを示し、該当地域の保護計画などを策定しなければならない。指定に向けた取り組み期間を市は2022年度から27年度までの6年間と定めており、22年度は自然環境の調査に着手する。
 担当者は「国立公園の指定だけが事業の目標ではない」と強調する。生息する動植物など、八重干瀬とその周辺地域の自然環境を詳細に調査し、保全活用に向けて関係者と協議する中で、「市民の自然保護の意識を高めるほか、市の自然を良く知ることで郷土愛を育成することもできる。成果のPRで域外からの移住や観光促進の効果も期待できる」と説明。「国立公園の指定が達成できればもちろん素晴らしいが、事業を進めるなかにたくさんの果実がある」と述べた。
 現在募集している調査業務の予算限度額は3187万円。候補地を含む国立・国定公園などでサンゴ礁海域と沿岸陸域の自然環境調査を行った実績があることが条件となっている。生物調査は4年間行う予定で、23年度からは事業成果の広報や啓発活動にも取り組むとしている。

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