軽石を除去する女性会メンバーら =高野海岸

3団体が軽石、ごみ除去

平良東仲宗根添の高野漁港に隣接する海岸(白川浜)で12日、市内3団体が地域貢献の一環として軽石除去やビーチクリーンを行った。海岸には大量の軽石やごみが漂着しており、参加者らは海岸の現状に驚きを隠せない様子で「ここまで酷いとは思っていなかった」と口々に話した。各団体は土のう袋やスコップを持ち込み、漂着した軽石や海洋ごみを清掃した。

海岸清掃する組合員ら
海岸清掃する組合員ら

 ◇宮古島商工会議所女性部会(前里博美会長)は午前10時ごろから2時間ほど作業。軽石をふるいでより分けながら集め、多くのごみも拾った。漁業関連と思われる網や縄が多くあり、女性ら3人がかりで砂から引き上げる場面もあった。
與那覇恵子さんは「コロナで活動できなかったので実施できてよかったが、海は目を覆うような状態」と肩を落とした。軽石だけでなくごみも散乱する状況に「海外のごみもあるが、地域の意識も大事」と話した。

 ◇JA沖縄労働組合宮古支部(長濱立昇支部長)は、組合員や家族など25人が参加し、組合員らはごみ袋を手に海岸のごみを拾い集めた。この日はごみ袋20枚を持参したが、すぐにごみで一杯となった。子ども連れで参加した40代の男性は「ここまで酷いとは。子どもに現状を知ってもらえてよかった」と話した。
長濱支部長は「組合結成20周年で地域貢献したいと考えた。高野が汚れていると聞いて来たが、ここまでとは思っていなかった。想像以上だ」と述べた。

 ◇沖縄県建築士会宮古支部(下地秀政支部長)は10人が参加。土のう袋を200袋持ち込み除去に臨んだが、作業開始から30分ほどで軽石が詰まった袋が海岸に積み上げられ始め、2時間ほどで終了した。
下地支部長は「軽石は県全体で広範囲に影響が出ている。会として地元の海岸をきれいにしたいと考えた」と活動の目的を話した。参加した30代の女性は「少しはきれいになったと思うが、軽石が多すぎてあまり実感がない」と苦笑いだった。

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