条例や施設の指定管理者指定議案の質疑が行われた市議会定例会 =市議会本会議場

窓口”待機”で締め切り過ぎる

宮古島市(座喜味一幸市長)が旧城辺町役場跡地に整備し、4月供用開始予定の城辺世代間交流複合施設の指定管理者指定で、公募締め切り時間前に書類提出で市役所担当課を訪れた事業者が、窓口混雑で待機する間に締め切り時間が過ぎたため応募を断られたことが3日、宮古島市議会(上地廣敏議長)3月定例会の議案質疑で分かった。当局は締め切り時間を順守したと説明したが、議員からは「締め切り時間前に訪れており、有効とすべき」などと柔軟な対応を求める意見があった。伊川秀樹副市長は「不満を感じさせたことはお詫びする。今後は適切に対応したい」との姿勢を示した。

 当局の説明によると、指定管理の募集はことし2月4日午後3時締め切りだったが、正式な応募がなく、再公募で資格要件などを満たした応募が2件あり、うち1件を決定。再公募で時間を要した関係で今定例会では追加議案として2日に提出している。
 議員らによると、事業者は当日午前10時に書類提出したが担当者不在で預けて帰宅したあと、午後1時30分ごろに不備の連絡があり、書類を揃えて締め切りの午後3時前に担当課を訪れたが、待機中に時間が過ぎたという。
 この問題については、与野党の議員が当局の対応を質問。長崎富夫氏は「締め切り時間までには窓口に来た。課の業務都合で時間外とみなすことでいいのか。(応募を)有効とすべき」と言及した。
 伊川副市長は手続き全般について「申請時間や場所、専用窓口、別の職員配置など対応は必要だった」との認識を示し、再発防止に向けて「今後、こういうことがないよう各部局長をはじめ周知徹底を図りたい」との方針を示した。
 同日は当局が提出した条例改正・廃止、総合計画基本構想変更、財産(市立図書館城辺分館)の無償譲渡、公共施設の指定管理者の指定、人権擁護委員推薦の諮問、教育長任命の同意案に対する質疑が行われた。指定管理者指定は、▽エコアイランドPR館▽池間離島振興総合センター▽福嶺地域密着型介護事業所▽腰原コミュニティ供用施設▽保良泉ビーチ▽吉野海岸利便施設▽ふれあいの前浜海浜広場▽サシバリンクス伊良部▽民宿キャンプ村▽市立体育施設▽城辺世代間交流複合施設―の11施設。
 定例会は4日、常任委員会で2021年度一般会計補正予算、7日から2日間、予算決算委員会で22年度当初予算を審査する。

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