基本構想を承認したみなとまち再生検討委員会 =平良港マリンターミナルビル

官民連携で賑わい空間創出

みなとまち宮古再生プロジェクト検討委員会(委員長・伊川秀樹副市長)が2月28日、平良港ターミナルビルで開かれ、「宮古島市みなとまちづくり基本構想」を承認した。アフターコロナを見据え、観光客と市民が共同利用できる魅力あるまちづくりを目的としたもの。座喜味一幸市長への報告で正式決定し、3月中に公表する予定。同委員会は今後、平良港周辺地域における官民連携での賑わい空間創出に向けた取り組みを推進する計画。

 平良港では2022年にクルーズ専用岸壁が14万㌧級から22万㌧へ拡張されるほか、24年には漲水ふ頭が5万㌧級から11万㌧級まで利用可能になる予定となっている。コロナ禍の影響で21年のクルーズ船入港はゼロ回だったが、外国では既に再開しており国内でも復調の兆しがあるとして、平良港でも国内クルーズ船の寄港再開に向けて関係者との調整を進めているという。
 アフターコロナにおいて増加が見込まれる観光客の受け入れ体制の強化を図るとともに、官民連携による港湾および周辺地域の賑わい空間創出、観光客と市民が共同利用できる魅力あるまちづくりを目指し、「みなとまちづくり基本構想」の策定を行った。
 構想では宮古みなとまちの課題として▽外国語対応の不足▽体験型アクティビティなど多様な観光メニューの創出▽目的地の分散や交通手段の増加▽中心市街地の賑わいあるまちづくり―などを挙げている。
 27年度までを第1期と定め、クルーズ船客とフライト客のみなとへの誘導整備を目標とする。
 マリンターミナルビルなどの旅客受け入れ施設からトゥリバー地区までを切れ目なく結び、ストレスのない移動を提供する交通手段を整備する方針。環境に配備したグリーンスローモビリティを導入するほか、自転車利用を促進するためのレンタサイクルなど、多様な移動手段の提供を目指す。
 賑わい空間創出に向けて第一ふ頭・漲水地区緑地の「ひらりん公園」と第三ふ頭緑地の「はりみず公園」を官民連携で整備するため、商業施設の誘致が可能か、可能ならどういった企業が誘致できるのかについて調査を行う。調査に係る補助金を国土交通省に申請しており、5月ごろに結果が分かる見込み。

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