女性の4分の1がDV被害
宮古島市(座喜味一幸市長)は現在、2017年に策定した第3次宮古島市男女共同参画計画が21年度で終了するため、第4次計画「うぃ・ずぅプラン(案)」の策定を進めている。計画策定に向け市が20年に実施した市民意識調査で、女性の4分の1が配偶者や恋人から精神的・肉体的暴力(DV)を受けた経験があることや、パートやアルバイトなどの非正規雇用で働いている割合が男性の約6倍にのぼるなどの実態が明らかになった。第4次計画は3月に決定される。
市に居住する18歳から80歳の市民を対象に、地域別人口や男女比を考慮した上で無作為に千人を抽出しアンケートを送付。196件の有効回答を得た。
DVを受けた経験があると答えた男性は7%だったのに対し、女性は26・4%と4分の1以上に上った。コロナ禍により自宅で家族と過ごす時間が増えたことや収入の減少など経済的要因で、全国的に増加していると報告されている。
暴力を許さない意識作りを子どもの頃から徹底し、性差に基づくあらゆる暴力の根絶に向けて幅広い取り組みが必要としている。
家庭生活に関しては、男女とも約9割が「夫も進んで家事をするべき、または手伝うことが望ましい」と回答している。一方で、平日の家事にかける時間は女性の方が多くなっており、男女の役割分担が従来と変わらない家庭が少なくないことが分かる。女性の負担を減らすことで社会参画を促すことが重要だ。
就業状況では、臨時・パート・アルバイトに就いている非正規労働者は男性6・6%に対し女性38・1%と、男女で6倍近い差がついている。非正規雇用には多様な就業ニーズに応えるという意義もあるが、男女の賃金格差の一因ともなっており、改善に向けた取り組みが求められる。
第4次計画の基本理念に「共に認め合い、共に活躍できる社会を目指して」を掲げ、▽男女が等しく生きる権利を保証される▽個性と能力を認め合う▽一人ひとりが自立する▽誰もが安心して暮らせる―社会の実現を目指していく。