現地で記者会見を行ったゆうやさん(右)とまゆいさん=8日、平良久貝のキャンプ場

住居用テント無償提供 YUKAALA

 イベント場YUKAALAを運営するチェ・ゆうやさん(33)は12日、平良久貝の農園をキャンプ場に改装し、住居を失った人などに無償でテントの貸し出しを始める。新型コロナウイルス感染拡大で市内に生活困窮者が増えているとし、救済のため企画、8日、記者会見を行い発表した。キッチンカーも設置し市民も気軽に立ち寄れる場所を目指すという。

 ゆうやさんは野外フェスティバルなどさまざまなイベントを手掛ける一方、フォロワー1460人(8日現在)のユーチューブチャンネル「宮古島ネットTV」のクルーリーダーも務める。会見にはクルーのチェ・まゆいさん(24)も同席した。
 ゆうやさんは「リゾートバイトや派遣の方は職を失うと家も失う。移住者で帰ることもできず困っている人が多い。悲しい事件も起こってしまった。まさに黄色信号を越えて赤信号一歩手前」と述べた。
 貸し出しは住居用テント5台と雨除け用タープテント3個。シャワーは「宮古島ホテル ラニカイ」と「LOCAL BASE」が提供、心の癒しのためキャンプファイヤーも設置するほか、カフェ「inBLU」提供のキッチンカーで食事販売も行い雇用も生む。市民も遊べる場を目指すが、密を避けるためしばらくは事前予約制とする。
 当初はコロナで旅行に行けない地元の人々が気軽にアウトドアを楽しめる農園キャンプ場を予定していたが、県独自緊急事態宣言の発出で事態を重く捉え変更した。「今はビジネスより人助けの方が気持ちいい。気晴らしは必要、心が苦しい人の息抜きの場になればいい」と語った。

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