発掘物を手に取り解説する久貝係長=24日、未来創造センター研修室

14世紀建物跡など紹介 市教委が報告

 市教育委員会生涯学習振興課は24日、未来創造センターで「第4回文化講座 発掘調査報告」を行った。同課の久貝弥嗣係長と久貝春陽主事が、▽ティラフグ遺跡(平良東仲宗根)▽保里遺跡(平良西仲宗根)▽西中共同製糖場跡(城辺西里添)―の発掘調査を報告した。この報告は宮古島市の埋蔵文化財の調査成果を市民に公開する事業の一環で、発掘物などの展示も、図書館ブラウジングコーナーで29日まで行っている。

 ティラフグ遺跡は宮古島唯一の14世紀の建物跡で貴重という。久貝係長は「14世紀に宮古島の村々を侵略した与那覇はらという集落があり、ティラフグ遺跡はそれと深い関連があるとの説もある」と話した。保里遺跡からは多量の土器や陶磁器が発掘されており、出土品の展示と解説がされた。西中製糖場跡は2019年の調査でボイラーやカマドの跡と考えられる遺構が発掘されたという。
 参加した40代女性は「自分たちで使う土器は質素な作りなのに、沖縄へ送る土器はきれいに磨いていたという話に、人間味を感じた」と話した。
 また2月13日には「第5回文化講座 宮古島の歴史のはじまりを探る」が働く女性の家ゆいみなぁで開催される。定員20名の事前申込制。問い合わせは市教育委員会文化財資料室(77・8336)まで。

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