市長選 座喜味、下地氏が届け出
任期満了に伴う第5回宮古島市長選挙が10日告示され、届け出順に無所属新人で前県議の座喜味一幸氏(71)=社民、社大、共産、立民推薦と、無所属現職で4選を目指す下地敏彦氏(75)=自民、公明推薦=が立候補を届け出た。17日に投票、即日開票される。オール沖縄・革新系と一部保守の刷新勢力と、自公協力体制による保守の一騎打ちが確定した。両候補はそれぞれの選対事務所前で行われた出陣式に臨み、集まった支持者に当選に向けて最後までの支持を訴えて第一声を放った。下地氏が市政継続するか、座喜味氏が刷新を果たすかが最大の焦点。現市政への評価とともに、新型コロナウイルス感染症拡大防止と経済対策、医療や福祉などを争点としており、有権者の判断が各方面から注目されている。市選挙管理委員会によると当日有権者数は4万4916人(男性2万2602人、女性2万2314人)。
市長選の一騎打ちは、市町村合併で宮古島市が市制施行した2005年11月以来、16年ぶり。市長辞職に伴う09年1月は保革双方の分裂や独自の立候補で6人が乱立し、13年は無投票、17年は保革分裂で4人が戦った。
座喜味氏は、「市民の命と暮らしを第一に。市民不在の行政から市民に開かれた市政へ」を理念に、▽コロナ禍の危機を乗り越える▽開かれた市政実現▽地域の宝を次世代につなぐ▽市民所得10%アップ実現▽離島医療の弊害克服・支援拡充▽子育て支援・教育環境拡充▽福祉充実▽命の水を次世代へつなぐ地下水保全に力▽男女共同参画・ジェンダー平等推進▽調和のとれた持続可能で豊かな島を目指す―の10項目を基本政策としている。
下地氏は「地域の特色を活かした島づくりと均衡ある発展」をテーマに、政策では▽支え合い健康で安心して暮らせる島づくり▽将来を担う子ども達が輝き安心して活躍できる島づくり▽島の特色を生かした活力ある島づくり▽自然環境と共生した持続可能な島づくり▽安心・安全で快適な生活環境の整備▽市民サービスの向上と効率的な行政運営▽心豊かに充実した暮らしのための社会基盤整備―の7項目を掲げている。
告示に伴って市選挙管理員会(與那覇巖委員長)は、10日午前8時30分から市役所平良庁舎6階で立候補の届け出を受け付けた。開始前に到着した両陣営の担当者が2回のくじを引き、届け出順が決まった。午後5時の締め切りまでに新たな届け出はなく、2人による一騎打ちが決まった。
選挙戦は16日までの7日間。運動初日は座喜味、下地両候補が出陣式のあと、街頭宣伝カーに乗り込み各地を回って出馬を報告するとともに、ポイント演説などで自ら掲げる政策をアピールして支持を訴えた。