宮古島市21年度決算 黒字20億円
宮古島市はこのほど、2021年度決算をまとめ、一般会計は歳入が前年度比96億4818万円(17.2%)減の464億6701万円、歳出が95億6412万円減(17.8%)減の441億2367万円となった。差引額は23億4334万円で、翌年度繰越額2億6897万円を差し引いた実質収支額は20億7437万円、前年度実質収支額を差し引いた単年度収支額は3669万円といずれも黒字を計上した。ただ、財政構造の弾力性を示す経常収支比率や公債費負担比率は依然として硬直化の状況にある。21年度末の借金に当たる市債残高は、前年度比5.6%減の450億3966万円。
歳入の財源別内訳は、市民税や固定資産税を含む市税が前年度比0.1%減の63億244万円、繰入金、繰越金なども含めた自主財源は同じく10.8%減の137億3714万円となったが、構成比は2.1%増の29.6%となった。地方交付税や国庫及び県支出金などの依存財源は19.5%減の327億2987万円で、構成比は70.4%だった。依存財源のうち借金にあたる市債は23億3467万円で、前年度比57億8928万円(71.2%)と大幅に減少した。
歳出は扶助費や人件費、公債費など義務的経費が12.6%増の211億1201万円で、全体の47.8%を占めた。投資的経費は単独事業が93.6%と大幅に減った影響もあり、61%減の58億5559万円で構成比13.3%。その他経費は14%減の17億1560万円で38.9%を占めている。
地方公共団体の財政力を示す財政力指数は過去3年間の平均で1に近いほどよく、超えると余裕があるとされるが、21年度は昨年度から横ばいの0.36と依然として低い状況。財政構造の弾力性を示し、都市部で75%以下が望ましいとされる経常収支比率は5ポイント減の83%となり、改善が見られた。一般財源総額の歳出減少や、国民健康保険.港湾.介護保険の歳入増加が要因と見られる。
国民健康保険、港湾、介護保険、後期高齢者医療、再生可能エネルギー運営、土地区画整理の6特別会計の決算は、歳入が5.6%増の157億5440万円、歳出が4.2%増の150億5178万円となり、差引額は7億261万円、実質収支額は6億6790万円、単年度収支は2億4152万円といずれも黒字だった。
21年度一般会計及び特別会計の決算は、7日開会の市議会9月定例会に認定案として提出され、予算決算委員会で審査される。