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「これが本当に平壌なのか」朝鮮総連傘下団体幹部がロシアメディアに語った平壌の今

最近、平壌を訪問した在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)傘下組織の幹部がロシアメディアのインタビューに応じ、平壌の経済発展について語った内容が反響を呼んでいる。「これが本当に平壌なのか」と驚いたというほど街並みは一変し、市民の表情も明るく自信に満ちていたと語っている。

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一方で、北朝鮮がロシアへの派兵を通じて多額の外貨収入を得たとされる問題や、地方の厳しい実情にはまったく触れておらず、違和感が残る。

インタビューに応じたのは在日本朝鮮商工連合会の許勇虎副理事長である。朝鮮総連関係者が外国メディアのインタビューに応じるのは珍しく、現在の北朝鮮とロシアの緊密な関係を反映したものとみられる。

インタビュー動画はSNSのXに7月末、2回にわたって投稿された。許氏は今年4月、約90人の商工関係者とともに訪朝した際の印象を、現地映像を交えながら紹介した。

許氏が最も強調したのは、平壌の急速な発展ぶりだった。空港から市内へ向かう道路沿いには新しいニュータウンが次々と建設され、高層マンションや近代的な建築物が立ち並んでいるという。同行した商工関係者の多くは、「報道で見る平壌とはまったく違う」と驚いたという。

2024年以降は停電がない

かつて頻繁に発生していた停電について、許氏は「2024年以降は一度も、一瞬たりとも停電が起きていない」と明言した。街路灯やネオンサインも夜通し点灯し、夜間でも安心して外出できたとしている。

また、道路整備や電線の地中化が進み、高級住宅地のような景観になったと評価した。新築住宅についても、「4人家族なら220平方メートル以上の広さがあり無料で入居できる。電気、ガス、水道料金は数十円程度」と説明し、こうした住宅には一般労働者も入居できるとして、日本で報じられる「特権階級向け住宅」との見方を否定した。

さらに、市民生活ではデジタル化の進展を強調した。給与はスマートフォンと連携した電子決済口座に振り込まれ、QRコード決済が広く利用されているという。タクシー配車やフードデリバリーもアプリで利用でき、現金を使う機会はほとんどなくなったと紹介した。多くの市民がスマートフォンを所有し、自家用車も増えているという。

現地の報道などから、高層住宅や電子決済の普及など平壌の近代化が進んでいることは事実とみられる。しかし、脱北者からは電力不足のためエレベーターが停止したり、高層階まで十分に給水できなかったりするとの証言もある。

また、近年平壌を訪れた外国人旅行者によれば、整備された街並みの撮影は認められる一方、それ以外の場所では撮影が厳しく制限されるケースが多いという。

朝鮮総連関係者であっても平壌で自由に行動できるわけではなく、許氏が見聞きした内容も当局が許容した範囲に限られていたはずだ。

そのため、発言内容をそのまま北朝鮮全体の実情と受け止めることは難しい。

国内改革だけで経済成長を実現

経済発展の背景についての説明も、不自然な印象を受ける。

韓国銀行(中央銀行)は7月31日、北朝鮮の2025年の実質経済成長率が推計3.5%だったと発表した。3%を超える成長は3年連続となる。

この理由について許氏は、「産業全体の連携不足を解消し、生産体制を立て直した結果、自立的な経済成長の基盤が整った」と説明した。つまり国内改革の成果だというのだ。

しかし、近年の北朝鮮経済を語る上で最大の変化は、ロシアによるウクライナ侵攻への軍事支援である。北朝鮮はロシアへ兵士を派遣し、多数の死傷者を出したとされる。その見返りとして多額の外貨やエネルギー、食料などの支援を受けたとみられている。

韓国銀行も経済成長の要因として「ロシアとの経済・軍事協力の拡大」を挙げているが、許氏はこの点にはまったく触れなかった。何が根拠か分からないものの許氏は「(北朝鮮は)衰退する要素がないです。日本との対話は望んでいないし、日本からの人道支援や経済支援を欲しいとは思っていない」とまで言い切っている。

Xには、許氏の発言に対し、さまざまな反応が寄せられた。

「日本も内需を拡大しなければ北朝鮮にも追い抜かれる」「地政学的に見ても北朝鮮は今後発展する」と評価する声がある一方、「ロシアとの軍事協力の結果だ」「兵士の命と引き換えの経済成長ではないか」「(戦死した兵士の)血の代償だ」といった批判的な意見も少なくなかった。

もし北朝鮮が自国の発展にそれほど自信を持っているのであれば、外国メディアや観光客をより広く受け入れ、自由な行動や取材を認めてほしい。それが、平壌の変化を国際社会に伝える近道だろう。

文/五味洋治 内外タイムス

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