
島の人手不足にタイミー 三者連携協定 〝働き方革命〟が始動
全国でスキマバイトサービスを展開するタイミー(東京都、小川嶺代表)と宮古島商工会議所(根路銘康文会頭)、島の人事部(千田泰平代表)は29日、包括連携協定を締結した。観光需要の拡大に伴う人材不足を背景に、島内事業者の課題解決が狙い。タイミー社にとっては県内の商議所との連携は初めてで、全国18例目。民間企業を含んだ三者連携は全国初の試みであり、観光地・宮古島ならではの深刻な雇用環境への対策を整える。
宮古島市では、コロナ禍明け以降に観光客数が急増し、2024年度の入域観光客数は過去最多の119万2871人を記録。ホテルや飲食業、物流をはじめとした観光関連業種で人手不足が慢性化している。一方、地価高騰の影響で従業員寮の整備が進まず、県外からの人材確保が難しいという課題もある。
会見ではタイミー九州支社沖縄営業所の大城裕二営業所長と根路銘会頭、千田代表が出席し、概要を説明。それによると協定により、タイミーを通じて短時間・単発就労(スポットワーク)を広げることで、繁忙期や突発的な需要に柔軟に対応する。
タイミーの強みでもある、履歴書や面接不要で即就労が可能で当日給与受け取りもできる仕組みを活用する。一方、事業者側は人手を必要な時間だけ確保でき、希望すれば実績のあるワーカーを長期採用に転換することも可能だ。
島の人事部は地域の「人材採用相談窓口」として、会員事業所への導入支援やセミナー開催、SNS活用による採用手法の普及を担う。同商議所は約1800の会員事業所を対象に周知・伴走支援を行い、農業や介護などIT活用が難しい事業者への訪問サポートも行う方針だ。
事業者側が導入を進めるには、島の人事部の公式LINEから個別相談を申し込む。または同商議所でもスマホ操作が苦手な事業主らへの対応は可能。求人票作成や登録設定は専門スタッフが伴走し、初めての利用でも導入しやすい体制を整えている。
タイミーの利用は全国で18万社、登録ワーカーは1100万人を突破。沖縄県内でも利用者数は過去1年で約1・6倍、宮古島市ではワーカー数が1・7倍、事業者数は2倍と急伸しており、離島での普及も進んでいる。
根路銘会頭は「多様な働き方の仕組みが地域に根付くことで、人材不足解消の一助になる。企業と働き手双方にとって『WIN・WIN・WIN』の新しい雇用インフラとなる」と期待を語った。