
支援のヒントは現場に ミーティングで多角的報告 こどもの居場所NW連絡会
2025年度沖縄県こどもの居場所ネットワーク宮古島市連絡会「パニパニミーティング」(県社会福祉協議会主催)が22日、市保健センターで行われた。こども食堂、こどもの居場所、学習支援など宮古島こどもの居場所(14カ所)運営者らが県内のこどもの居場所、ネットワークの説明、島内こどもの居場所状況の報告を聞いた。後半には意見交換も行い、日々の活動で感じている課題や想いを語り合う場となった。
宮古島ワクワク未来会議支援コーディネーターの友利理志さんは「宮古島のこどもの居場所の状況について~支援コーディネーターの活動を通して見えてきたこと~」と題して報告。訪問による状況把握や助言、情報提供、職員研修の実施など支援事業の取り組みを紹介し、こどもの居場所の活動支援事業や沖縄こどもの貧困緊急対策事業なども説明。子どもがいろんな人と関わり、安心して食事が摂れる居場所の意義を強調した、
活動する中で感じたことについては、子どもを取り巻く環境の変化に対応するために(運営者らには)学ぶ機会の必要性も強調。日々の業務に追われているなかでは自主的には限りがあることから研修会で情報を得ることを勧めた。また「みんなで学ぶということは顔が見える関係になり横のつながりができる。書面やオンラインでは得られない対面の良さが出てくる」と述べた。
県こどもの居場所ネットワーク事務局の東恩納椋子さんは、県内の子どもの居場所とネットワークについて説明。それによると、24年のこどもの居場所は361カ所(自主運営156カ所、補助金活用205カ所)となり、3年間で自主運営、補助金活用とも60カ所増加したという。こどもの居場所ネットワーク加入は305カ所(自主運営145カ所、補助金活用160カ所)でコロナ期も含め毎年約50カ所ずつ増え、年々自主運営の比率が高まっているとのこと。
県こどもの居場所ネットワークは▽情報共有の促進▽市町村・圏域ネットワークへの支援▽調査による実態把握▽連絡会・研修会の開催▽支援物資の受け入れ・分配▽関係機関・団体との連携促進―など活動は多岐にわたり、地域連携の重要性を訴えた。
八重山こども食堂ネットワーク事務局の金城球二さんは設立、お互いの困りごとの相談・解決策、地域企業との連携なども活動を紹介。参加者は各地の取り組みを参考にしながら、宮古島での活動に生かすヒントを共有した。
冒頭であいさつした県社協の伊良皆和弘地域福祉部長は「皆さんの向こう側にはたくさんの笑顔、悩みがあったり、親御さんの支えがあったりなど、さまざまなことに思い巡らせながら同連絡会を企画した。意見交換もあるのでお互いで情報交換して持ち帰ってほしい」と述べた。