宮古地区と八重山地区の行政相談委員らが参加した地区別会議 =市役所

情報共有、資質向上へ 行政相談委員ら研修 個人情報の取扱い講話も

 宮古・八重山地区の2025年度行政相談委員地区別会議が8日、市役所で行われた。宮古島市や石垣市などから参加した行政相談委員が9月1日から10月31日までの「行政相談月間」に向けて情報を共有するとともに資質向上へ研修を深めた。沖縄行政評価事務所の高田賀夫所長による「行政相談委員活動上の留意点~個人情報の取扱いと行政通則法の基礎知識~」の講話もあった。この中で高田所長は「行政相談業務に取り組むに当たっては過去に発生したさまざまなトラブルを知り、特に個人情報の取り扱いには細心の注意が必要」と述べた。
 同地区別会議には宮古島市、多良間村、石垣市、竹富町、与那国町の行政相談委員や担当職員が参加した。
 会議の冒頭あいさつした高田所長は「行政相談月間は地域の方々により深く知っていただくための広報啓発する機会。一日行政相談所や巡回相談所などの活動もあるので、その部分について改めて認識していただきたい」と述べた。
 嘉数登市長に代わりあいさつした砂川朗副市長は「近年社会情勢、生活様式の変化、価値観の多様化や少子高齢化の影響により行政サービスへの期待が一層高まることが予想される。この中、皆さんの役割は行政の透明性や公平性の確保はもとより市民一人ひとりに寄り添ったきめ細やかな行政の実現に向けてますます重要なものとなる。研修で経験を積み、住民の声を受け止め地域の課題や行政サービスの向上へ力添えをいただきたい」と述べた。
 議題では、沖縄行政評価事務所の職員が行政相談月間の実施や地震、豪雨、台風などの災害が発生した場合に被害を受けた人たちに寄り添い支援するための「特別行政相談活動」について説明した。
 高田所長は、講話で個人情報の取り扱いに関するトラブルを説明。行政相談業務では職員や行政相談員ら多くの関係者が関わっているため個人情報の漏えい等に代表されるような情報管理上の思わぬトラブルが発生することも少なくなく、そうしたトラブルには迅速かつ適切に対応することが重要と強調した。
 トラブルが発生した場合の対応では事実の報告、正確な事実関係の把握、被害拡大の防止、関係者への謝罪などを挙げた。

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