
きび収穫大豊作、上野地区 総代会で年度計画承認 生産者らたたえ表彰
上野地区さとうきび生産組合(砂川明有組合長)の第19回総代会が4日、上野公民館で開催され、組合員らが出席し2024年度の活動報告および収支決算、25年度の活動計画および予算など各議案を審議し、いずれも原案通り承認された。優積農家の表彰も行われ、多量生産の部では上野東区の砂川博昭氏が450㌧で1位、品質取引の部では名嘉山区の下地盛範氏が最高位に輝き、会場から功労をたたえられた。
砂川組合長は「10年ぶりの大豊作となった今期は、平均糖度14.02度、搬入実績は3万6644㌧と前期を4979㌧上回った。農家手取りは約9億円に達した」と実績を強調した一方で、「肥料や農薬など資材価格の高騰が続いており、次期以降の営農には厳しい状況が予想される」と述べ、国・県・市への要請活動を通じた支援継続の必要性を訴えた。
議案審議では、物価高や円安の影響で農業経営の圧迫が深刻化するなか、交付金制度活用に向けて「植付ほ場調査」や「交付金要件審査」などを実施し、503人の農家が交付金を受領したと報告した。
25年度の活動計画では、生産量増加に向けた栽培指導や相談体制の強化、低単収地の新植促進、ハーベスター利用農家への圃場整備啓発、講習会実施などを重点目標として掲げた。耕作放棄地解消にも取り組む。
来賓祝辞では、JA宮古地区本部の久志隆盛本部長、県宮古農林水産振興センターの金城靖所長(友利仁志氏が代読)、市農林水産部の下地貴之部長が、さとうきびは「宮古の宝」であり、地域経済を支える重要な基幹作物だと述べ、生産者の努力をたたえた。
表彰されたのは次の皆さん。カッコ内は原料区。敬称略。
【多量生産の部】1位=砂川博昭(上野東)450㌧▽2位=砂川恵正(豊原)341㌧▽3位=砂川一弘(上野西)320㌧
【品質取引の部】1位=下地盛範(名嘉山)甘蔗糖度15・1度、生産量205㌧▽2位=平良雅弘(宮国)同15・1度、同190㌧▽3位=川満勝佳(上野西)同14・9度、同143㌧