
伊良部大橋開通10周年祝う 爬竜船レースが復活 音楽ライブなど楽しむ
伊良部大橋は今年1月、2015年1月31日の開通から10年を迎えた。伊良部大橋開通10周年記念祭実行委員会(久貝博義実行委員長)は4、5の両日、伊良部島の各所で「開通10周年記念祭」を開催した。当時国への要請などで尽力した先輩らの栄光をたたえ、節目を盛大に祝うことで開通の歴史を伝えたいという思いで爬竜船レース、音楽ライブなどイベントを実施。早期実現をアピールした爬竜船レースは20年ぶりに復活し、青年らが伊良部島と宮古島をサバニで往復した。イベント会場には多くの地元住民や観光客らが訪れ、祝いを共に楽しんだ。

同記念祭のイベントは佐良浜漁港、伊良部公民館、旧伊良部高校体育館の3会場で開催された。
初日の4日午前8時半からは、大主神社で久貝実行委員長らや爬竜船レースに参加するチームのメンバーらが安全祈願を行った。
このあと同神社から同漁港までのコースでパレードがあり、住民らに記念祭をアピール。久貝実行委員長は「伊良部大橋開通から10周年を迎えたが、橋が架かるまでに尽力してくれた島の先輩や島外の関係者に感謝したい。10周年を祝う爬竜船レースや音楽イベントで楽しんでほしい」と話した。
ローカルステージとして行われた同漁港の開会式では久貝実行委員長があいさつ。佐良浜三線同好会の三線演奏、カイルアフラスタジオMIYAKOやハーラウフラオアロハラニ宮古のフラダンスなどが披露された。石垣市出身ミュージシャンのミヤギマモルも舞台に立ち「やいま」などを歌った。
同公民館のステージでは西表島出身シンガーソングライターの池田卓、神奈川県出身シンガーソングライターの瑛人、テドコンサックス、サノバロックらが演奏し、多くの人たちが楽しんだ。
同実行委員会は「伊良部大橋開通により、宮古島は今や国内はもとより国外からもたくさんの観光客が訪れ注目される島に発展した。開通は(島に)潜在していた発展の可能性や利便性を一気に押し上げてきた」と強調した。
記念祭は「これまで尽力されてきた先輩たちの栄光をたたえ、感謝を伝えると共に大橋の計画が決まった時代の雰囲気、人の気持ち、橋が架かるまでの流れをより多くの島民、来場する人たちに知ってもらいたい」との思いが込められている。