
功労者たちへ感謝の横断幕 伊良部大橋10周年の記念祭 鈴木氏、下地氏の功績たたえる 観光と文化の祭典来月4、5日
5月4と5両日に開催を予定している「伊良部大橋10周年記念イベント」(同実行委員会主催)の準備として、同大橋実現へ尽力した参院議員の鈴木宗男氏と元国務大臣の下地幹郎氏を歓迎する横断幕と花文字が伊良部大橋の麓(ふもと)、伊良部池間添にある海の駅広場で伊良部架橋建設友の会のメンバーらが設置した。同イベントでは、若者らの音楽ライブや地元の文化と歴史を感じられるプログラムが多数用意されており、訪れる人々を楽しませる予定だ。
かつて連絡船やフェリーでの移動に依存していた伊良部島と宮古島。1970年代には島民の間で「橋を架けてほしい」という声が強まった。下地島空港もあったが、当時は予約数が少ないと土壇場で飛ばないことも少なくなく、観光と地域振興のためには恒常的な交通手段が不可欠だった。
80年代、市と県が橋梁建設の調査に着手。90年代後半には橋の実現可能性を探る中で話が進んでいないことが発覚。下地氏が同友の会とともに国へ働きかけ、当時内閣官房副長官だった鈴木氏が予算化し、事業化への機運が高まった2000年、国の「離島架橋整備事業」の対象に伊良部大橋が選定され、建設計画が正式に始動した。総工期9年に及ぶ大規模プロジェクトの綿密な設計と施工で進められた15年1月31日、伊良部大橋が開通。全長3540㍍の日本最長となる無料橋が完成した。
この横断幕は、長年にわたり伊良部大橋の実現に尽力した鈴木氏と下地氏への感謝の意を込めて掲げられた。両氏の働きかけによって実現した同大橋は島民のみならず、多くの観光客にとっても重要な交通の要所となった。
同友の会の佐久川浩希氏は「鈴木氏と下地氏の功績は多くの人に知られており、そのおかげで私たちは今この便利さを享受できている」と語った。今後、両氏をたたえる銅板の設置も予定しているとのこと。
また「記念イベントには多くの方々にご参加いただき、二人の偉業をともに祝いたい」と笑顔で呼びかけた。
イベントでは地域の伝統と現代のエンターテインメントが融合した多彩なプログラムが予定されており、伊良部公民館および佐良浜港周辺で開催を予定している。
爬龍船(ハーリー)レースでは伝統的な地域の文化を体感し、地元アーティストや豪華ゲストによる音楽ライブのほか、ダンス&DJステージでは幅広い世代が楽しめる内容で特産品やグルメを楽しめるフード&マーケットブースも多数出展されるとのこと。