通常議員総会であいさつする根路銘会頭 =ホテルアトールエメラルド宮古島・漲水の間

宮商50周年「変革と成長」へ 通常議員総会でさらなる拡充 新専務理事に安谷屋氏

 宮古島商工会議所(根路銘康文会頭)の第100回通常議員総会が28日、市内下里のホテルで開かれた。2025年度事業計画・収支予算案ついて審議し原案通り承認。次年度、同商工会議所設立50周年を迎えることから「『変革と成長』を全力サポート~新時代を切り拓く~」をスローガンに各種支援施策を活用して地元企業の伴走型支援に取り組むと強調。また、専務理事の選任も行われ、安谷屋政秀氏を選出した。
 事務局から示された事業計画では、コロナ禍から立ち直った観光需要が増加し、これまで以上に人・物の流動活発化が予想される一方で、観光客急増に伴うインフラへの過剰負担が浮き彫りになっていることや労働力確保の条件整備が行政と関係機関の連携が求められることから新たな観光戦略・事業戦略の再構築を目指すとした。
 また、市のものづくり推進事業補助金を活用した商談会等のメニューを拡充し、島内物流の促進、島独自の歴史、文化、自然、伝統産業を生かし、島の魅力向上を図り、デジタル化や事業再構築など「稼ぐ力」向上へサポートを推進することで観光関連事事業者の経営力強化を目指す。
 重点活動テーマでは①会員企業の交流サービス事業の推進②経営力を強化する~企業を育て持続的な発展を目指す~③地域力を強化する~地域特性を生かした観光産業を支援する~④人材の育成・確保に向けた働き方改革⑤地域イベントと連携した島内消費の活性化▽組織力を強化する~組織体制を強化し会員満足度を高める~―の6項目を掲げ、さまざまな支援策およびサービスを連動させ、複合的なサポートを実現する方針。
 そのうち、設立50周年記念事業として記念講演会、式典、祝賀会などを実施をする。講師、テーマなどは現在のところは未定だが、会員に幅広いアイデアを求めた。
 また、島内販路拡大に向けた伴走型支援として、韓国仁川国際定期便や再開が見込まれる香港便などアジア直行便を活用した両都市での物産展の可能性に期待を寄せ、組織力強化へ事務局職員のモチベーション・スキル向上のためのプログラム作成を目指し、会員ニーズに適応した対応力で会員満足度向上を掲げた。
 議案のうち、専務理事選任では元市総務部長の安谷屋政秀氏を選出。5年間努めた新城武一郎さんはあいさつで「以前、JAおきなわ宮古地区本部長として農家とつながり、職員の意識改革を図ってきた。同会議所ではコロナ禍で就任し、島内全体の景気が落ち込む中でどう会員の皆さまのニーズに応えられるかと職員に対し真摯(し)に向き合ってきた。職員、会員に深く感謝したい」と述べた。

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