米国で異文化交流 「学び発信、架け橋に」 宮古高校生徒らが事後報告会
外務省が推進する対日理解促進交流プログラム「カケハシ・プロジェクト」に参加した宮古高校の生徒9人が12日、同省沖縄事務所の宮川学沖縄担当大使を招き事後報告会を行った。アメリカのマサチューセッツ州ボストンの州会議事堂、博物館、ケンブリッジスクールオフボストンなどを訪問。高校の少人数授業体験、ホームスティでは家族全員がお互いに愛情、尊敬していることに触れ合うなどの異文化交流を楽しんだ。宮川大使は「素晴らしい報告だった。(交流は)一つのご縁出会いであり、これからも自然な形で大切にしてほしい」と声を掛けた。
同プロジェクト事業は1月15日から23日までの日程で行われた。参加した生徒は1年生の与那覇妃乃さん、浅野花衣さん、川満美空さん、下地季佳さん、平良絢佳さんと2年生の盛島みくさん、知念虹花さん、與那覇みなみさん、松本愛可さんの9人。
事後報告会で松原芳和校長は「出発前は不安な顔だったが帰国時は一回りも二回りも成長したような顔を見ることができた。このプログラムを通して貴重な異文化交流ができたと喜んでいる。いろんなことを学んだと思うので楽しみにしている」と述べた。
生徒らは1週間の交流や学びなどを報告。学校交流会のプレゼンでは、日本や沖縄の伝統文化などを話したという。「クイズや動画も交えた内容で生徒たちの反応は良かった。東京スカイツリーの高さ、法隆寺は何年前に建てられたかなどのクイズにほとんどが正解したことに驚いた。最後は全員で宮古島のクイチャーを踊った」と述べた。
授業体験については「少人数で行われ、生徒との距離も近く全員で授業を作っていることを感じた。スマホやタブレットを効果的に活用して学習していることも印象に残った」と報告。
ホームスティでは「家族全員がお互いに愛情表現や感謝の言葉で楽しそうに話をしていることが伝わった」と語った。
日本国総領事館やフリーダムトレイル、ラーメン山頭火、ハーバード大学、ボストン科学博物館などを訪問したことも報告した。
多くのことを学んだ生徒らは充実した表情。まとめを発表した生徒は「初めての経験、感動したことや発表する姿勢から出発前に比べて積極性が身についた。ジェスチャーを使うことでより多くの関心を引くことができることを学んだ。(今後は)学んだことを発信し、日本とアメリカの架け橋になれるように努めていきたい」と話した。
知念さんは「(家族間で)愛情やあいさつを重要にしており、言葉と言葉の交流が盛んだった」、浅野さんは「学校交流では緊張し心配だったが、どこから来たの、などフレンドリーに声を掛けてもらった。自分もそんなふうに後輩には接していきたい」とそれぞれ語った。