喜友名さん(前列右)が農家を代表して仲村代表(同右から2人目)に要請文を手渡した
=26日、伊良部塩田公園
農地明け渡し再検討を 下地島農家有志
下地島での耕作継続を希望する農家有志(喜友名弘一代表)は26日、県議会立憲おきなわ(仲村未央代表)の議員らに、下地島空港周辺利活用に伴う耕作地明け渡しを再検討するように要請。伊良部塩田公園で喜友名代表が仲村代表に要請文を手渡し、議員らの下地島視察に同行した。
本土復帰前の1971年、琉球政府と伊良部村下地島地主会(いずれも当時)の間で、下地島空港建設に関する用地買収について合意確認が行われた。私有地は全島一括で買い上げられたが、建設に使用しない残地では政府が使用するまで工作を認めること、耕作中と明け渡し時には保障は行わないことと定められた。
現在県有地となっている279㌶分は、下地島空港および周辺用地利活用事業第3期募集で、観光リゾート・コミュティゾーンと定められた。ホテルや戸建てヴィラのほか、ゴルフ場やコンベンションセンターの建設が予定されており、県は2024年3月末までの明け渡しを求めている。市有地の85㌶は農家40軒と賃貸契約が結ばれており、引き続き農業的利用ゾーンとして使用される。
64人の農家が県有地での耕作継続を希望している。代表の喜友名さんは「リゾートの面積があまりに広すぎる。農業利用ゾーンを設けて共存共栄を検討してほしい」と訴えた。
宮古島市区選出の國仲昌二氏は「段階的返却や賃貸借契約を望む人もいる。県に持ち掛けたい」と述べた。