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竹アラ地区ほ場整備事業の現場で説明が行われた =25日、下地洲鎌

農家悩む農地整備遅れ 下地竹アラ地区 現場視察で市当局へ質す 土補充など対応策提示

 下地の竹アラ地区ほ場整備事業の工事の遅れを問題視している市議会の自民会派などが25日、現場を視察し、その場で市当局に説明を求めた。1、2工区工事の完了、境界や客土などで認識の違いがある中で3、4年も作付けができない農家のためにも早急な解決を促した。これに対し、市当局は農家と話し合いを持ちながら換地処分の前に希望する春植え、夏植えに対応していく姿勢を見せた。
 現場では石川博幸農林水産部長や農村整備課職員が説明し、自民会派議員の粟国恒広氏、上地廣敏氏、我如古三雄氏と22日の市議会臨時会で緊急質問した西里芳明氏、狩俣勝成氏が質(ただ)した。
 市当局は図面を見せながら1、2、3各工区の位置や春植え、夏植えに向けては雑草を除去し、土が足りない所は補充することなどを説明した。
 上地氏は、除草のために削ったことは作物の成長に影響すると述べ、地区内と地区外の境界については「石積みでもコンクリートでも境界をきちんと決めないと雑草が入る。地権者の立場になって考えるべき。このままでは受け取らない」と述べた。
 9月議会と臨時会で石川部長が工事は完了したと答弁したことに「現場を見て工事が終わっていないことが確認できたと思う。これまでの議会答弁を修正し、12月議会では答弁の訂正をお願いしたい」とも述べた。
 粟国氏も「地区内と地区外の線引きは計画段階で説明すべきだった」と話した。当局に説明を求めたことについては「各議員が地権者から相談を受けて質問したが工事の進め方、境界などで認識の違いがあったので現場で聞くことになった」と経緯を明かした。
 今後に向けては「当局は地権者と現場を見ながら対策をしてほしい。作付けができない状況なので(地権者と)考えのすり合わせしながらスピーディーに解決してほしい」と要望した。
 石川部長は「これからかんがい排水事業や農道舗装もあるので1日も早く整備を終えていきたい」と話した。かんがい排水事業の完了や換地処分は2025年度を予定しており、それ以前の作付けは1次利用指定の形となり春植、夏植は可能だという。市は管理しながら農家の作業がスムーズにいくようにサポートする考えを示した。

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