観光客ら5478人来場 第12回添道サガリバナ 「夜のお花見」楽しむ バス駐車場整備など課題も
宮古島環境クラブ(下地邦輝会長)が14日、市働く女性の家(ゆみなぁ)会議室で第12回ライトアップ「添道サガリバナ夜のお花見」の報告を行った。6月25日~7月4日の10日間で市民や観光客ら5千478人が訪れ、明かりに照らされた幻想的な美しさを楽しんだ。観光客ら団体ツアーも来場し、サガリバナ種子などのグッズ販売が好評だったという。課題としては群生地へのアクセス道の舗装と雑草・雑木の刈り取り、大型バスの駐車場整備などを挙げた。今後は宮古島のスタディツアー拠点として地域資源を生かした地域おこしのモデルを目指すとしている。
報告は下地会長、當間敦さんが行った。同クラブは添道サガリバナ群生地を市民の憩い・散策、自然と環境の学習、観光の場として整備するとともに活用プログラムを開発、実践することで「宮古の新しい水文化の創造」を目指すとしてライトアップを始めた。
今年の第12回ライトアップは初日から大勢の観光客らが訪れ、群生地への道路沿いはレンタカーなどが並んだ。観光客らは遊歩道を歩きながらライトアップされたサガリバナの美しい花を観賞。10日間の来場者は総勢5478人となり、最高が7月4日の702人、最低が6月26日の401人で平均約550人となった。
下地会長は、特徴について「観光客ら団体ツアーを受け入れたことで8団体の255人が訪れた。来場者は地元の人や観光客の半々で若い家族連れが多かった」と話した。
アルビオン社がサガリバナ香り成分の商品化に向けた基礎調査で訪れたことも説明。協力金として入口で300円をお願いし、グッズ販売はサガリバナ種子とマニュアル、ハンカチと絵葉書のセットが人気だったという。
課題点としては▽群生地へのアクセス道の舗装、雑草・雑木の刈り取り▽群生地へアクセスする市道と農道の主要地点に道路標識を周年設置▽ライトアップに向けた群生地構内の雑草・雑木の刈り取り、サガリバナのせん定▽大型バスのアクセス道と駐車場の整備―を挙げた。
サガリバナを照らすライトアップの課題では、取扱いと設置が簡便な機材など特に連結ライト用コードの整備も説明した。
ライトアップに向けては草刈りなどの環境整備が重要だが、今年は開催直前の豪雨で遊歩道が水没したことから対応が大変だったという。沈砂池に溜まった土砂などは市が処理したことから行政との連携した対応の重要性も強調した。
今後に向けては、群生地一帯を「ケミズキンバイ」(絶滅危惧種)も生育する貴重な陸(淡)水の湿地として保全することや「サガリ花の園」の完成を目指す。大型バスの駐車場は群生地入口向かいの緑地帯に整備したい考えを持っており、その実現も目指すという。