「パヤオの日まつり」盛況 マグロ解体に歓声 管理運営委員会主催 水産物消費拡大をPR
「第15回パヤオの日まつり」(宮古地区パヤオ管理運営委員会主催)が11日、佐良浜漁港で行われた。鮮魚や加工品の販売、マグロ解体ショー、魚のつかみ取り、カツオ一本釣り体験などを通して漁業振興と水産物の消費拡大をピーアールした。マグロ解体ショーではキハダマグロを解体。刺し身として振る舞われ、魚つかみ取りや漁港内模擬釣りのカツオ一本釣り体験も子どもらに人気だった。会場には大勢の市民や観光客らが訪れて楽しんだ。午後の式典では釣り大会の表彰が行われた。
開会式では同委員会の川満友博会長(伊良部漁業協同組合長)があいさつし、開会宣言はマグロ取り上げで行われ、川満会長や池間漁協の与那嶺大組合長らが48㌔のキハダマグロを掲げると会場から拍手が起こった。
マグロ解体ショー前には子どもから大人までが詰めかけた。実行委員会のメンバーが豪快にさばいていくと子どもらはくぎ付け、目の前のショーに歓声が上がった。
解体されたマグロは刺し身として振る舞われた。沖縄本島の豊見城市から里帰りし訪れた新垣さん家族も刺し身を食べ、息子の一二三(ひふみ)くんと利一くんは「おいしい」と笑顔を見せた。
魚つかみ取りや海の生物に触れるタッチプールも人気。子どもらは魚つかみ取りを楽しみ、身を乗り出してつかもうとするがなかなかつかみきれない姿も見られた。
佐良浜漁港内のカツオ一本釣り体験の受付には家族連れの長蛇の列ができた。漁船に乗り込んだ子どもらはカツオを釣り上げる模擬体験にも笑顔を見せた。
3月に設立した伊良部島・下地島サンゴ礁保全再生地域協議会の「サンゴ礁と自然環境を守るための啓発活動特設ブース」では活動の紹介、サンゴのかけらのペンダント作りや市農林水産部水産課、宮古島サンゴ礁ガイドの仲間たちとコラボした海の生物に触れるタッチプールなどが行われた。
このほか陸上自衛隊宮古島駐屯地がカレーライスを無料で提供し、家族連れらに喜ばれた。
式典であいさつした川満会長は、漁業関係者の参加に感謝の気持ちを伝え「このまつりが少しでも漁業に興味や関心を持ってくれる人が増えれば大変うれしい。漁業の普及や維持は厳しい状況が見られつつあるが漁業関係者のさまざまな活動など漁業における協力もあり、少しずつだが普及が進んでいる」と述べた。
8月1~7日に行われた釣り大会のマグロ大物賞が第21幸栄丸(松原博幸船長)、期間重量賞が第八喜翁丸(漢那竜也船長)、年間重量賞は第五喜翁丸(漢那竜也船長)が表彰された。
パヤオはカツオやマグロの回遊魚が流木などに集まる習性を利用した浮き魚礁。同委員会はパヤオの日まつりに当たって「伊良部島沖にパヤオ設置して42年、今年はパヤオの日から17年目になり、地域住民の理解も深まっている。今後も継続的に周知し、地域漁業の要であるパヤオ漁業の重要性を広く発信していきたい」としている。