安全な滞在へ「責務果たす」 消防本部 ヒルトン宮古島を救急STに認定 認定証・表示マークを交付
市消防本部(上地一史消防長)は26日、救急ステーション事業における救急ステーション認定証および表示マークをヒルトン沖縄宮古島リゾート(棚町誠二総支配人)に交付した。同日、交付式が同本部2階大ホールで行われ、上地消防長から棚町総支配人に認定証が手渡された。
救急ステーションは、救命講習修了者が常時駐在する施設を認定する制度。認定を受けた事業所が救護活動に活用されることで救命率向上、市民や観光客が安心、安全に暮らすための環境整備が目的。多くの利用者が出入りする旅館、ホテル、店舗などにおいて、救急事案が発生した場合、救急隊が到着する前に従業員が適切な応急救護を行うことができる事業所を認定する制度となっている。
認定には救急講習修了者が常駐する不特定多数の者が出入りする事業所などが、6項目の認定の基準にすべて適合する必要がある。認定証および表示マークは出入り口付近など公衆の目につきやすい場所に掲示されるという。
市では東急ホテル、スポーツアカデミー宮古島、ホテルライジングサン宮古島が認定されており、同ホテルが4事業所目となる。5月末日でスポーツアカデミー宮古島は閉館したため取り消し。現在、市内では3事業所が救急ステーションに認定されている。
交付式には同ホテルの森根愛マーケティングコミュニケーションズスーパーバイザーと友利昌博セーフティー&セキュリティーマネージャーも同席した。
事業説明のあと、上地消防長は同ホテルに対し、制度への理解と協力に深い謝意を示し、認定証を手渡した。
棚町総支配人は「私たちのミッションはお客さまが宮古島滞在を楽しんでいただくこと。何かあった時に備え、従業員で対応できるという点は安全な旅行を提供するという責務を果たすことにつながる」と述べた。
同ホテルは本年度新入社員の研修の一環としても講習を実施しており、約200人いる従業員のうち約140人が講習受講を完了している。昨年度は計4回講習を行ったといい、さらに今後も受講率増加を目指すとのこと。