通り雨が降る中、今期最後の原料を搬入するトラック =宮古製糖伊良部工場

宮古製糖伊良部工場が搬入終了

 宮古製糖伊良部工場(山城尚俊工場長)は2日、2021/22年産サトウキビ製糖操業の原料搬入を終了した。長雨でハーベスターが稼働できず操業の一時停止が相次ぎ、搬入が大幅に遅れて過去最長の7カ月間となった。生産量は6万5170㌧で前期比4766㌧減少、平均甘蔗糖度は15・10度で原料の9割が基準糖度帯(13.1~14.3度)以上となった。これで宮古地区の全工場が搬入を終え、生産量は36万3005㌧で前期比9491㌧増加した。
 原料の内訳は基準糖度帯が19.36%、14.4度以上が76.92%、13.0度以下が3.72%。1㌧当たりの農家平均手取り額は2万4210円だった。ハーベスター収穫率は80.60%。製糖操業の終了は4~5日ごろを見込んでいる。
 宮糖伊良部は昨年12月1日から製糖操業を開始。当初は4月中には操業を終える計画をしていたが、長雨のためハーベスターが稼働できず原料不足による一時停止が計66日間、原料搬入日数は214日と長期間となった。サトウキビ交付金の売渡し期限の5月31日を過ぎても未収穫だった農家236件には収穫見込み原料売渡し伝票を配布して対応した。
 山城工場長は今製糖期について「66日間の停止は今までになく予想もできなかった。雨が続いて1週間も搬入のないことが多かった。対策として多めに搬入しても圧搾量やヤードに置ける量や期間は限られており、止めざるを得ない状況になった。品質と収量は豊作型だった」と話した。
 宮古地区の21/22年産サトウキビは生育初期から旺盛期にかけて干ばつ傾向となったことから株出・春植の伸長が鈍化したが、その後は適度な降雨に恵まれ、台風などの大きな自然災害も受けず順調に生育した。宮糖伊良部を皮切りに宮古地区の全工場が年内に操業を開始。1月中旬以降は長雨が続いてハーベスターが思うように稼働できずスロー運転や原料搬入の一時停止が相次いだ。
 各工場の生産量と平均甘蔗糖度は宮糖城辺が11万8348㌧(前期11万6049㌧)で15.78度、宮糖多良間が3万2697㌧(同2万6420㌧)で15.79度、沖縄製糖が14万6790㌧(同14万1109㌧)で15.37度。

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