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座喜味市長と農業保険などで意見交換する狩俣支所長(中)ら =市役所

農業保険の加入促進へ NOSAI宮古支所 連携し農家の活用・普及へ 市「収入保険」を50%補助

 県農業共済組合宮古支所(狩俣武一郎支所長)は、台風や干ばつなど自然災害のリスクを軽減し、持続的な農業生産を行うための各種農業保険事業の農家負担分の支援拡充に取り組んでいる。22日には狩俣支所長らが市役所を訪ね、座喜味一幸市長に「園芸施設共済」や「収入保険」などの補助金増額に対してお礼を述べた、収入保険は保険料の50%を補助しているが、農家の間では普及が進んでいないという。意見交換した狩俣支所長と座喜味市長は自然災害時に備えるための農業保険加入の促進に向けて連携して取り組んでいくことを確認した。
 市は農業保険として、さとうきび共済は掛金の10%、園芸施設共済は掛金の30%、収入保険は保険料の50%をそれぞれ補助している。家畜共済は肺炎ワクチン接種経費に3分の2以内を補助している。
 座喜味市長は「(県内の)他市町村と比較しても共済には力を入れている。さとうきびや家畜もしっかりしているが、園芸施設共済と収入保険は強化しないといけない。台風や干ばつなど異常気象の度に農家は収入が大幅に落ち込む。農家が安定して経営していくためには保険制度を活用しない手はない」と述べた。
 その中でも収入保険は保険料の50%を補助していると充実を強調。一昨年、昨年と台風や長雨などで不作となった葉たばこ農家では収益の8割が補償されたことを説明し、農業保険の重要性も語った。
 同宮古支所によると、さとうきび共済の加入率は37・5%(2023年産4816戸中1805戸加入)、園芸施設共済は47・4%(23年度426戸中202戸加入)と県内他支所と比較すると高いが、家畜共済の94%(23年度557戸中524戸加入)に比べると十分とはいえない。
 収入保険は、葉たばこ農家の97%が加入しているが、全体では32・4%と低い状況。「野菜やマンゴーといった他品目の青色申告者に対して加入してもらうよう引受に努めている」という。
 市には農家負担掛金等に対して補助の新設及び大幅な増額の対応に感謝するとともに、引き続き農業保険の加入への周知や引受推進活動に取り組んでいく考えも示した。

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