GIGAスクール現場で学ぶ スマート社会へ実践報告会
文部科学省の「リーディングDXスクール事業」の報告会(市教育委員会主催)が19日、鏡原中学校で行われた。同事業の趣旨を踏まえ取り組んでいる鏡原小・中学校の公開授業に市内小・中学校の多くの教諭が参加し、児童生徒らの情報を活用した教育現場を視察し、報告会ではGIGAスクールへの学びの充実が発表され質疑応答、パネルディスカッションなどが行われた。この報告を受け市内各校への波及を目指していく。
市では小・中学校の全児童生徒に一人一台ずつタブレットを配布し、ICTを活用した教育の充実を推進している。
両校では一丸となり教育過程全体にわたって▽「個別的な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実▽インターネット上の動画教材の活用および外部専門家によるオンライン授業の実施▽日常的に端末を持ち帰ることで充実させる家庭学習▽校務の対話的および協働的な職員会議や研修と徹底的な効率化▽実践内容を動画写真に収め、研修のオンライン公開による地域内外への普及―を実践した。
参加者は公開された両校の各教室でのドライブを共有し合うなどクラウド環境を利用した児童生徒らの授業の取り組みを視察した。
6年1組の理科の授業では黒板の利用を最小限にし、計算や解説、解答をクラウド環境を利用し慣れた様子で行われていた。
報告会では大城裕子教育長(代読)が両校の1年間の実践をたたえ、市の目指す子ども像である「宮古の自然や文化に誇りを持ち、超スマート社会を心豊かにたくましく生きる主体性、創造性、国際性にあふれた明るい子」の実現への期待を込めたあいさつを述べた。
実践報告は新垣光理(鏡原小)上原隆太郎(鏡原中)両教諭が登壇し、チャットやクラスルームなどを活用した生徒間、教諭間のやり取り、授業でのメリットなどが語られ、「最初は四苦八苦しながら活用したが、今となってはメリットが明らかに大きい」と現場の声を届けた。
また、学校DX戦略アドバイザーとして両校をサポートした県立学校教育課教育DX推進室の大城智紀主任指導主事がコーディネーターを務め、両校から数名の生徒も参加し討論が行われた。
そのほか大城主任指導主事による講話、講評が語られ、花城修(鏡原小)濱川成共(鏡原中)両校長が同事業を振り返った。
今後、市教育機関はこの報告会を生かし市内各校への波及効果に期待を高めている。