博愛の精神受け継ぐ 4年ぶり上野まつり開催 独商船救助150周年式典
第13回上野博愛まつり(主催・博愛の里上野地域づくり協議会)およびドイツ商船ロベルトソン号救助150周年式典が21日、うえのドイツ文化村で開催された。記念式典ではロベルトソン号を救助した3人の子孫や上野小・中学校を対象とした「博愛の日作品」の表彰式が行われた。4年ぶりに開催された祭りでは宮国民俗芸能保存会による「宮国のクイチャー」をはじめ多彩な催しが行われ、会場は大盛況となった。
同まつりは、美しい博愛の心を基調に地域住民参加による相互の交流、強調性豊かな活力ある地域づくりを図り、またドイツ商船ロベルトソン号救助150年を記念し先人の偉業をたたえ、郷土愛を知ることを目的に式典は開催された。
午後3時から始まった式典では、同協議会の島尻重則会長が「今日まで続く博愛の心の原点がまさにこの地。勇敢な行動力と慈しみの心を引き継ぎ、博愛の精神を後世まで継承していきたい」とあいさつし、来賓の我如古三雄市議が「若い世代に継がれ、盛大に式典が開催できることは喜びの至りである」と祝辞を述べた。
また、ロベルトソン号を実際に救助した砂川浦戸、垣花松、宮国坊の功績をたたえ子孫3人に表彰状が贈られ、上野小児童、上野中生徒を対象に募集した「博愛の日作品」では小学生が標語、中学生は各学年から標語、ポスター、作文の各部門で最優秀賞、優秀賞、優良賞をそれぞれ表彰した。作品はキンダーハウスで展示された。
そのうち、ポスターの部最優秀賞の砂川晴哉さん(3年)は「上野には昔から特別な博愛の心があり、それをポスターに表現した。最優秀賞を頂き、とてもうれしかった」と語った。
午後4時半から始まったまつりのステージでは、はじめに宮国民俗芸能保存会による「宮国のクイチャー」が披露され、4年ぶりの開催を地域の伝統文化で飾った。また、琉舞やフラダンス、ビール早飲み大会も行われ、子どもジャンケン大会では勝ち残った一人にゲーム機がプレゼントされた。
会場には屋台や出店などが並び、多彩な催しとともに観光客や地域住民を大いに盛り上げた。