デジタル格差解消目指す 宮古島市、ソフトバンクと協定締結
宮古島市(座喜味一幸市長)は5日、ソフトバンク(東京都、宮川潤一代表)と、「市民のためのデジタルリテラシー向上支援に関する連携協定」を締結。デジタルリテラシーとは、デジタル技術を理解して適切に活用するスキルのこと。高齢者に向けたスマートフォン教室開催などを通じ、世代間でのデジタル格差の解消を目指す。スマホ教室だけでなく、市が進めている行政手続きオンライン化の利用方法周知などにも、連携して取り組みたい考え。
協定は市長が掲げる「誰一人取り残されない宮古島市」を目指した取り組みの一環。誰もが安心安全に情報通信技術を利活用し、広く恩恵を受けられるよう、市民のデジタルリテラシー向上を図っていく。
ソフトバンクはことし2月から、宮古島市で計6回のスマートフォン体験教室を開催している。協定を結ぶことで、市の状況を一層反映した教室を開催していく考え。また教室以外にも、市と協議の上合意した事業を推進していく。
締結式で座喜味市長は、これまで開かれた教室が市民に好評を博していると感謝。その上で、「デジタル情報通信の格差は大変大きなテーマ。協定締結により、高齢者を含めた多くの市民がデジタルの恩恵を受けられ、格差対策が一層進むものと思う」と期待を寄せた。また市民サービス向上以外にも、「緊急時の連絡などで救えるべき命を救うためにも、大変大きな意義がある事業」と強調した。
ソフトバンクからは、コンシューマ事業統括営業第二本部第三営業統括部の今村隼人統括部長が出席。今村統括部長は同社の「情報革命で人々を幸せに」という経営理念を紹介し、「市民の皆さまのデジタルリテラシー向上に向けて、もっと何かできないかとの思いで締結させていただいた。デジタル格差の解消に少しでも貢献できるよう取り組んでいきたい」と語った。
市は今年度、子育てや介護に関わる26項目の行政手続きについて、オンライン申請を開始した。政府が運営する「マイナポータル」を利用したもので、スマートフォンから利用する場合は専用アプリのダウンロードが必要となる。
市は以前からオンライン化している転出手続きを含め、市民の利用促進に向けてソフトバンクと連携していきたい考え。