14日までの支払い必須省エネ家電買い換え補助
宮古島市は14日、同日分の購入をもって省エネ家電買い換え補助事業を終了すると発表した。台風の影響で納品が遅れていたため、市内の販売店は「購入」の定義で混乱。事業を所管する市エコアイランド推進課は17日、本紙の取材にエアコンなどの設置工事終了後の後払いは認めず、14日までの支払いが必須であると示した。また事業開始後に、冷蔵庫などを大型のものに買い替えた場合は補助対象にならないとの条件を追加していたことも分かった。
補助の対象は▽LED照明▽テレビ▽エアコン▽冷蔵庫―の4種類で、当初は一定の省エネ基準を満たしていればいいはずだった。市は電気料金削減という趣旨に合わないとして、テレビや冷蔵庫をより大型のものに買い換えた場合は対象外になるとの条件を追加。
新条件は市HPの「新着情報」欄にある同事業の告知に追記されていたが、更新後に上の方へ移動したりはせず、7月14日の初回掲載時の位置で埋もれた状況。また「新着情報」はスマートフォンから閲覧できないため、変更が市民に伝わっていたか懸念される。
新条件の適用は14日からだったが、市は同日夕方に補助事業が終了したと発表。そのため幸いにも、周知不足の影響は出なかったと思われる。
一方、市では台風の影響により物流が混乱。市内の小売店は終了が「注文受け付け」か「代金支払い」にかかるのか困惑していたが、市は「14日までに支払いを終えていることが必要」と示した。
市内のある事業者は「7月末にエアコンの注文を受けたが台風のため大幅に納品が遅れ14日に間に合わず、設置後に工事費込みで代金をいただいた。発注書はメーカーの関係があるからごまかせないが、領収書は手書き。不正は良くないが、お客さんのために14日以前の日付で出してあげようと思う」と述べた。
補助金の不正受給は容認できるものではなく、税金は公正に執行されるべきものであることは言うまでもない。市は7月下旬の受付の際、「午前9時より前に来場できない」と告知していたが、深夜から並ぶことを防ぐ実効的な手立てはなく先着順を受け入れ、後から来た市民は申請することができなかった。
市が示す「14日までの領収書が必要」という新たな条件が、公正に執行されることに期待したい。