防波堤整備など平良港関連費は23億円
沖縄総合事務局開発建設部は2022年度政府当初予算が成立したことを受け、26日までに所管する予算と主要事業概要を発表した。総事業費は前年度比3・9%減の1044億1400万円。うち直轄は6・4%減の625億7800万円、補助は0・1%増の418億3600万円。宮古関連は平良港漲水地区複合一貫輸送ターミナル改良に17億円、平良港本港地区防波堤整備に6億5000万円の計23億5000万円を計上した。
漲水地区は、宮古圏域の安定的海上輸送の確保及び非効率な荷役形態改善、大規模地震時の物資輸送に対応する複合一貫輸送ターミナル改良と岸壁耐震化を実施している。岸壁は17年12月に一部供用がはじまった。22年度はケーソン製作や浚渫・埋立工事を行う。岸壁延長は190㍍、総事業費は168億円を見込んでおり、24年度に完成する予定となっている。
本港地区については防波堤と避難泊地を整備することで、先島地域周辺を航行する定期船などの安定就航、下崎地区の荷役環境改善のため静穏度を確保する。防波堤は下崎西と下崎北の改良、下崎北第2新設、航路・泊地は水深マイナス10㍍を整備予定で、22年度は防波堤基礎工事や消波ブロック製作・据付を予定している。
このほか社会資本整備総合交付金では、「住宅セーフティネット構築」で宮古島市など13自治体、「地域住民の安全性・利便性を確保する道路整備」で宮古島、多良間村など26自治体、「住宅市街地環境改善」で宮古島、「沖縄地域の防災・暮らしの安心に資する下水道整備」で宮古島など12自治体をそれぞれ計画策定主体として配分する。
平良港北防波堤沖側にクルーズ船専用岸壁を築造する国際クルーズ拠点整備は、21年度までに全長420㍍の整備が完了し、22万㌧級のクルーズ船が接岸可能となった。総事業費は134億円の予定。新型コロナウイルス感染症拡大影響でクルーズ船寄港の再開はめどが立たず、本格的な供用開始の時期は未定だ。
22年度事業方針で同局は沖縄の振興・発展のため優位性を生かした自立型経済を構築することが重要とし、支えるための社会資本整備を着実に進める必要性を強調している。主な事業で、那覇空港自動車道及び西海岸道路、那覇港臨港道路や平良港漲水地区、那覇空港の国際線ターミナル地域再編及び滑走路改良、国営沖縄記念公園の首里城復元、那覇第2地方合同庁舎3号館を整備する。