市民に節水への協力を呼びかける兼島部長 =市役所

市民に節水呼び掛け 市水道部 主要水源の湧水量減少

 宮古島市水道部(兼島方昭部長)は4日、市役所で記者会見を開き、市民に節水への協力を呼びかけた。ことし1~6月の降水量が例年の約半分にとどまり、主要水源である白川田水源地の1日あたりの湧水量が約1万㌧まで減少していることを受けてのもの。1月には2万6490㌧だったため、4割以下に落ち込んでいる。シャワーを出しっぱなしにしないなど、家庭でできる節水方法を多数例示し、「生活を見直し節水を心がけてほしい」と訴えた。
 同部によると、宮古島市における1月~6月の降水量平年値は1026㍉だが、ことしは約527㍉で約51%にとどまっている。兼島部長は「梅雨と台風2号でも、期待したほどの雨は降らなかった。宮古島地方気象台は6月30日付で、『今後2週間は降水量の少ない状態が続く見込み』と発表している。7月に入って使用量も増えており、節水をお願いしたい」と説明。
 市の水道水の半分ほどをまかなっている白川田水源の1日当たり湧水量は、3日現在で1万243㌧。1日ごとに約90㌧ずつ減少する状況が続いている。渇水対策本部を立ち上げる目安は8500㌧。本部立ち上げが即座に給水制限につながるわけではなく、市で最後に制限が行われたのは1994年にさかのぼる。
 当時は白川田水源の湧水量が5000㌧になってから夜間の制限を開始し、70日間継続したという。94年以降にも、1万㌧前後まで減少して節水を呼びかけたことはあるが、制限に至ったことはないという。94年に比べ水源地も増えているため、今後も5000㌧が制限開始の目安となるかは分からない。
 家庭でできる節水方法として、▽洗濯の回数を減らしまとめて洗う▽洗濯にお風呂の残り湯を利用する▽シャワーの水を流したままにしない▽食器を洗う前に油汚れをふき取り、容器に水をためて洗う▽歯磨きや洗顔の際に水を流したままにしない―ことなどを例示。シャワーは1分間に12㍑の水を出すことや、車をホースの水で流し洗いすると約240㍑も消費することを紹介した。
 兼島部長は「このままの状況が続けば、水道水の安定供給が難しくなることが予想される。毎日の生活での水の使い方を見直して、節水にご協力いただきたい」と呼びかけた。

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