一般資金がコロナ上回る 沖縄公庫宮古支店、設備投資意欲が旺盛

 沖縄振興開発金融公庫宮古支店(大城一也支店長)は6日、同支店で、20022年度の融資実績を発表した。融資金額は60億4900万円と前年度比32・3%の減少となったが、コロナ特別貸付が前年度比約半減と大きく減少した影響。設備投資の割合は4支店中2番目と意欲は旺盛で、一般資金がコロナ貸付を上回った。融資金額に占める業種別割合では、宿泊・飲食業が大きく減少し、建設業が4分の1強を占める結果となった。

22年度の融資実績を発表する大城支店長=沖縄公庫宮古支店


 融資総額は20年度の177億5900万円から3分の1程度まで減少。同年度は160億円と90%を占めていたコロナ特別貸付が、28億9700万円と18%まで減ったことが主な要因。一般資金は21年度の35億4900万円と同水準の31億5200万円。コロナ貸付の割合は5割以下となった。
 20年度は融資のうち約95%(168億5900万円)が運転資金だったが、22年度は66%(39億8400万円)に縮小。設備投資の22年度実績は20億6500万円。21年度の32億2900万円からは減少したが、コロナ禍前の19年度を上回った。
 大城支店長は「設備投資融資は21年度の反動で減少したが、宮古での投資意欲は依然として旺盛。融資に占める設備投資の割合は、中部・北部・宮古・八重山の4支店のうち、中部に次ぐ高さだった」と説明。「ホテルやヴィラなどの宿泊施設建設や、既存施設の更新投資の相談が多い。観光客数は今後も増えていくことが想定されるため、設備投資が活発な状況は続くものと思われる」と述べた。
 業種別の融資実績では、20・21年度と連続で宿泊・飲食業が最多だった。21年度は22・7%を占めていたが、22年度は7・5%と大幅に縮小。建設業が21年度の14・8%から、22年度は25・7%に拡大し、業種別1位となった。
 農林漁業資金は2億8900万円で前年度から1億2800万円減少した一方、融資件数は63件で24件から大幅に増加。大城支店長は「昨年5月の長雨で被害を受けた葉たばこ農家の支援に市と取り組み、セーフティネットの機能を果たした。今回の台風でも葉たばこに大きな被害が想定されるが、もしそうした状況になった場合は同様に対応したい」と話した。

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