漂流物を回収する海上保安部職員
=提供・第11管区海上保安本部
「不明者発見に全力」 陸自ヘリ事故、搭乗者の手掛かり無し
陸上自衛隊のヘリコプターが宮古島周辺で消息を絶った事故で、宮古島海上保安部(福本拓也部長)は7日、平良港で記者会見を行い、同部職員は「行方不明者発見の手掛かりは今のところないが、全力で捜索に当たる」と話した。これまでの捜索でヘリコプターのものと思われる漂流物を複数発見・回収しているが、同日午後6時現在、搭乗員は発見されていない。
同部を所管する第11管区海上保安本部によると、6日午後5時2分ごろ、「宮古空港から北西18㌔付近で陸上自衛隊所属のヘリコプターがレーダーから消失した」との情報を入手し、同13分に対策本部を設置し、現場の捜索を開始した。
7日までの現場海域付近の捜索で、「陸上自衛隊」と記載のある救命用いかだや、破断したヘリコプターのプロペラと思われる部品のほか、変形したヘリコプターのドアと思われる部品などを発見、回収した。
このうち救命いかだについて、陸上自衛隊は消息を絶ったヘリコプターに積まれていたものであることを7日午前に発表している。
宮古島海上保安部の山添岳大警備救難課長によると、捜索にあたって現場付近の風・潮流などを踏まえ海域を設定。同部所属の巡視船が4隻態勢で24時間捜索に当たっているほか、現場には海上自衛隊の艦艇も到着しているという。
また山添課長は、「視界が悪いなか、目視だけの捜索では見落とす可能性がある。レーダーやサーチライト、赤外線カメラなどのあらゆる手段を用いて捜索に当たっている」と話した。
そのうえで、「自衛隊などと緊密に連携しながら、一刻も早く行方不明者が発見できるよう願っている」と述べた。