過去最高9億4千万円 市の22年度ふるさと納税
宮古島市に寄付された2022年度のふるさと納税が12月末で9億4955万円となり、年度途中ながら過去最高額を更新したことが13日までに分かった。市への寄付は年々増え続けており、2億6401万円だった18年度から3倍以上になっている。寄付は学校給食無償化や児童生徒が島外の大会に参加する際の派遣費補助などに活用されている。市はこのほど、座喜味一幸市長らが寄付者に感謝を伝える動画をユーチューブで公開した。
ふるさと納税では寄付金額から2千円を差し引いた額が所得税・住民税の控除対象となる。税金の計算は4月から3月の年度ではなく1月から12月の年で計算されるため、例年12月に寄付が集中するという。21年度は12月末で7億7110万円の寄付が集まり、年度末では8億1884万円だった。
寄付コースは、エコアイランド▽スポーツアイランド▽健康▽芸術・文化振興▽子育て▽人材育成―応援と市長お任せの7種類。21年度は計6926件の寄付のうち、市長お任せコースが2021件、3億1840万円で最多。次いでエコアイランドが1978件で2億998万円、子育て応援が1652件で1億8454万円となっている。
子育て応援コースでは21年度、給食費全額無償化に3730万円、認可保育所補助に2970万円、出産祝い金1520万円などを活用。子育て関連ではほかに、スポーツアイランドコースから島外大会派遣費4400万円、市長お任せコースから4370万円などが充てられている。
感謝メッセージ動画には座喜味一幸市長と大城裕子教育長が登場。自然環境保護や子どもたちのために寄付を活用していることを紹介。「皆さまの寄付により、市の将来を担う子供たちの育成と保護者の負担軽減を実現できている」と述べ、宮古方言で「ぷからすたんでぃがーたんでぃ(本当にありがとうございます)」と伝えている。
動画には市長らのほかに、給食を楽しむ小学生や県代表として活躍する中学生なども出演。バレーボールの沖縄選抜女子に選ばれた下地中3年の川根結香さんは「毎週沖縄本島に練習に通っていが、ふるさと納税からの補助金で貴重な経験をつむことができている」と話した。