
文章を書く、読むは大事 U18短い物語コンWS 物語創作へアドバイス
宮古島文学賞関連事業第2回U18短い物語コンテストワークショップ(WS)「育てよう!自分の中の物語タネ」(宮古島市文化協会主催)が15日、市未来創造センターで行われた。WS第2弾となったこの日は、第1回最優秀賞の下地希星さんと優秀賞の仲間友佑さんが「教えて、先輩たちはどうやって書いたの?」のテーマでトークを展開。下地さんは「挑戦することの大切さ」を強調し「無理に書く必要はないが上手な人の文章を読むことは大事」と明かし、仲間さんは「文章は伝わればいい。苦手意識に捉われて文章を書かないようにするのはもったいない」など創作に挑む意義や文章表現への向き合い方について語り合った。
同コンテストは、宮古圏域の18歳以下を対象に読むことや書くことを通して「考える力」と「表現する力」を養い、心豊かな文芸活動を奨励することを目的としている。
この日は児童生徒が参加し、トークは、平良陽一朗さん(フリーライター)が進行役を務めて進められた。
あいさつした饒平名会長は「下地さんと仲間さん、モデレーターの平良陽一朗さんを交えたトークセッションを通して物語の誕生の経緯や文章表現のコツなどを分かりやすくアドバイスしてくれることと思う。物語を創作するヒントを掴み取ってほしい。創作へどのようなアドバイスがいただけるのか、感性豊かな皆さんのお話を期待している」と述べた。
また、2人の受賞作品にも触れ、下地さんの作品はCA(キャビンアテンダント)との出会いから自分の進路を切り拓く。「自分道」というタイトルに将来の夢に向かって前進する決意が感じられると紹介。仲間さんの作品は全世界で温暖化による気候変動が叫ばれる中、地球の環境問題と対峙し警鐘を鳴らした作品。SF的でスケールの大きい作品と紹介した。
作品について、下地さんは「作品を書いたのは大学受験の時であまり時間がなかった。いろいろ親に言われたりして進路に悩む時期だった。でも自分で進路は決めたいという思いが強く、自分で決める強さを伝えたくて書いた」と話した。
仲間さんは「始めはSFを書くつもりはなかった。都市伝説が好きだったのでニュースから着想を得た。気候変動が進んだ未来はどうなるのかという話と都市伝説として宇宙人は未来人ではないかなどを現実味な感じで書いた」と語った。
書き始めた時期や受賞の反響についても語った2人。平良さんの「苦手意識に対してどうやって立ち向かったらいいですか」の質問に、下地さんは「文章が苦手だったら無理に書く必要はない。だけど上手な人の作品を読むことが大切と思う。これから生きていく上で文章を書くことは必要なので苦手だけど他の人の文章を真似てみるなどチャレンジしてもいいのではないか」との考えを話した。
仲間さんは「自分の文章が他人には評価されないと思う必要はない。個人的な考えで文章は伝われば十分だと思う。あまり苦手意識に捉われて文章を書かないようにするのはもったいない」と語った。
3回目のワークショップは野原誠喜さん(詩人・作家、第4回宮古島文学賞一席「猫投祭(マユーナギー)」)を講師に23日、超実践「みんなでひとつの物語を創ろう」をテーマで行われる。