
税務・栽培一挙に学ぶ きび生産へ技術、知識伝授 より効果的なやり方共有
JAおきなわ宮古地区本部さとうきび対策室は22日、宮古地区におけるさとうきび栽培講習会の同日午後の部を同本部のホールで開催した。二日間各所で行われ、午後の部には生産者約50人が参加した。講習では、インボイス制度への対応から高培土管理、新品種情報、病害虫防除まで多岐にわたる内容が取り上げられ、参加者たちは熱心に耳を傾けた。きょう23日も午前、午後の2回行われる。
午前は下地地区農村環境改善センターで行われた。講習会ではJAおきなわ中央会がインボイス制度などについて説明。税務上の対応に関する制度改正への理解を深める機会となった。
続いて、「高培土までで勝負は決まる!儲けて笑うために必ずやってほしいこと」と題して、JAおきなわさとうきび振興部の小林輝彦特命営農指導員が講演。植物が光合成をするチカラについて紹介し「さとうきびはポテンシャルのある植物。そのチカラを引き出してあげるのが農家の仕事」と話した。
その上で、やってほしい5つのことを提案。土壌処理剤の使用や降雨がなければ週に一度の灌水することの必要性などを訴えた。
また、第一農薬の與那覇真登さんと琉球産業の仲泊兼矢さんも登壇。與那覇さんは、病害虫対策について解説し、メイチュウ類による被害防止にはプレバソンやサムコルなどの薬剤が有効であると紹介。仲泊さんはセルコン水和剤の使い方として、少量の水より多めの水が効果的であることや、乾燥・干ばつ時の散布は避けた方がいいなどと述べた。
そのほか、さとうきび技術委員会から新品種「RK10―29」の紹介も行われ、会場では終始、真剣な雰囲気が漂った。
主催した宮古地区さとうきび糖業振興会は「基本を再確認し、現場で実践に移すことが大切」と語り、今後も継続的な情報提供に取り組む考えを示した。
きょう23日は午前9時半から新里公民館、午後2時から城辺公民館でそれぞれ行われる。