関係者が見守るなか車両パレードに出発した =市役所・市保健センター前

飲酒運転根絶など誓う 交安県民運動、開幕 宮古地区式典 出発式で決意新たに

 2025年夏の交通安全県民運動の宮古地区出発式(市交通安全推進協議会主催)が11日、市役所で開催された。市職員や宮古島警察署員、関係団体の職員らが参加し、飲酒運転の根絶や二輪車の交通事故防止、子どもや高齢者を始めとする歩行者の安全確保に努めることなどを誓った。出発式後は車両パレードを行い、市民らに交通安全の意識啓発を行った。県民運動期間は20日まで。
 同運動は「『大丈夫』一番危険な思い込み」をスローガンに地域、関係機関・団体が相互に連携し、広く県民に交通ルールの順守と正しい交通マナーの実践を習慣付け、交通事故防止を図ることを目的として展開される。
 重点項目として▽飲酒運転の根絶▽子どもと高齢者を始めとする歩行者の安全の確保▽二輪車の交通事故防止▽自転車・特定小型原動付自転車利用時のヘルメット着用と交通ルールの順守の徹底―が掲げられた。
 式典では主催者を代表して同協議会会長の嘉数登市長が「地域一体となって交通安全意識を高め、市民の暮らしを守るための取り組みを確実に進めていく。今後も協力し、事故のない住みよい宮古島市を目指す」と決意を明かした。
 宮古島警察署の新垣健一郎署長は管内での交通事故について、今年6月末時点で人身事故が41件と前年同期より4件増加している現状に触れ、「事故の3割が物損では済まない人身被害を伴っている。特に高齢者や児童が巻き込まれるケースが目立つ」と指摘した。
 その上で飲酒運転の検挙件数も37件に上り、「依然として危険性への認識が不十分な運転者がいる。観光客の増加も踏まえ、関係機関と連携して対策を強化していく」と強調した。
 県宮古事務所の川上睦子所長は「夏本番を迎え外出機会が増える中、ドライバーには思いやりのある運転が求められる」とし「ヘルメット着用や飲酒運転撲滅への意識を高め、交通事故の防止に全力を尽くす」と訴えた。
 式典では交通事故犠牲者への黙祷がささげられたほか、放課後児童クラブちびっこらんどの子どもたちが元気なエイサーを披露し、会場を盛り上げた。
 その後、パトカーや関係車両などがパトロールへと出発し交通安全の重要性を市民に呼びかけた。

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